実物の写真はJKC公式の犬種紹介や画像検索もあわせてご覧ください。
使役犬 / 超大型
スパニッシュ・マスティフ
Spanish Mastiff
番犬・警備・救助などで人と働いてきた犬のグループです
体高 / JKC標準
72–77cm
- 体重
- 70–100kg 雄約90-100 / 雌約70-90(犬種標準に体重の決まりはなく、一般的な値)
- 寿命の目安
- 10–13年 個体差があります
- 運動量
- 30–60分/日 1日のゆっくりした散歩に加えて、広い敷地があればその見回り
- 被毛
- 中くらい〜やや長めの二層の毛 密でかたく、まっすぐな毛質です(一般値。JKCの本文からは毛質の詳細を確認できませんでした)
公認毛色 イエロー・フォーン・レッド・ブラック・ウルフ・カラー(最も高く評価される色。毛色は問わない=単色/斑等も可)
この犬種の食事の要点
体が大きくなる犬ほど、子犬時代はゆっくり育てるのが基本です。急に体重を増やさないでください。
骨格ができあがる前に重くなると、関節を痛めます。胸が深い体型なので、胃がねじれるトラブルにも備えを。
早食いさせない、一度にどっさり与えない、食べた直後に動かさない。フードは大型犬用を選びましょう(広く知られている範囲の情報)
- 胸が深く体が大きい→胃がねじれると救急
- 子犬のときの食べさせすぎ→急に育って骨と関節を痛める
- 体重が重いぶん関節にかかる負担も大きい
かかりやすい病気と、気づくサイン
この犬種で報告が多い病気です。必ずかかるわけではありません
右に「くわしく見る」がある病気は、食事との関係の解説ページがあります
胃拡張・胃捻転(GDV)
ここに挙げたのは、いずれも「多いとされる傾向」であって断定ではありません。日本にいる頭数が少なく、この犬種だけの統計はほとんどないのが実情です。
性格とケア
JKC・獣医学リファレンスの定性記述を
5段階に変換した目安。個体差があります
この犬種の性格とケアの要点
家族には愛情深く、自分で考えて家畜と家を守る犬。知らない人にはとても慎重になる子が多く、気づいたことを声で知らせようとする傾向があります。
暮らしの中では、音と広さに余裕のある住環境・こまめなブラッシング・夏の暑さ対策に手をかける時間が長くなります。
指示より自分の判断を優先しやすいことと人やほかの動物に慎重なことから、初めて犬を迎える人には難易度が高めとされる犬種です。しつけ教室やトレーナーなど、相談できる相手を先に決めておくと進めやすくなります。
- 音と広さに余裕のある住環境
- こまめなブラッシング
- 夏の暑さ対策
気質
暮らしの負荷
- 運動のタイプ
- 敷地を見回る、長い時間かけて歩く。激しく走らせるより、広い場所でのんびり過ごすほうを好みます
- お手入れ
- 毛が密な二層なので、週に数回ブラシを入れてください(生えかわりの時期は毎日)。外で過ごす時間が長い犬なので、毛に泥や草の実が入っていないか、もつれていないかも確認を。口のまわりと目のまわりは、よだれで汚れやすい場所です
- トリミング
- 不要
解説
スパニッシュ・マスティフ
沿革
紀元前2000年ごろの大型犬(モロッサー)から枝分かれしたとされる、たいへん古い犬種です。フェニキアの商人がシリアかインドのあたりからイベリア半島へ連れてきたと考えられており、以来何千年もこの土地で暮らしてきました。20世紀のはじめからドッグショーに出るようになり、1946年に犬種標準ができています。
仕事は、広い土地や農場を守ること。家畜を追い立てるのではなく、そばで守るのが役目でした。マドリッド周辺の平原、エストレマデューラとカスティージャ・ラ・マンチャの地方で育ったため、地名をとった別名でも呼ばれます(JKC沿革より要約)。季節ごとに家畜を移動させる旅につきそい、オオカミなどから羊の群れを守ってきた犬です。
一般外貌
体の大きさに上限はありませんが、全体の釣り合いは重視されます(JKC標準)。どっしりとして威厳のある体つき。皮膚は少したるんでいて、口元にはいつもよだれをたたえています。毛は密な二層(毛質の詳細はJKCの本文から確認できなかったため、一般的な情報です)。毛色に決まりはなく、イエロー・フォーン・レッド・ブラック・ウルフカラーが特に高く評価されます。
性格と暮らし
JKC標準の性格記述:「大変賢く、美しく、その表情は知性と美しさを表す。素朴で、愛情深く、従順で気品がある」(出典: JKCスパニッシュ・マスティフページ 2026-07-14確認)。
家族には愛情深く、素直な犬です。ただし守る役目を負ってきたぶん、知らない相手には強く警戒します。
この犬種の特徴は、自分で判断して動くこと。飼い主の指示を待つのではなく、自分の目で見て群れと土地を守ってきました。だから「言われたとおりにすぐ動く」タイプの訓練は、あまり期待できません。低く太い声で吠えるのも、特に夜に警戒するのも、この犬の仕事そのものです。
体は大きく力も強い。広い場所と涼しい環境、そして根気強く人や物事に慣らしていく時間が要ります。集合住宅では飼えませんし、初めて犬を飼う人にも向きません。
ケアのポイント
毛は週に数回ブラシを入れれば足ります(生えかわりの時期は毎日)。カットは不要。ただしシャンプーは大仕事です。この体を洗って乾かすには設備も人手も要るので、大型犬に対応したサロンを先に探しておいてください。
よだれが多い犬なので、口のまわりと目のまわりは毎日拭いてあげましょう。そのとき目もよく見てください。しょぼしょぼさせる、涙が多い。まぶたが内側に巻き込んでいるサインかもしれません。
子犬のうちは、太らせないこと、走らせすぎないこと。骨と関節ができあがるまでは、我慢の時期です。
食事はゆっくり、食後は静かに。胸が深い犬にとって、胃がねじれることは命に関わります。
そして人慣れ。守る仕事をしてきた犬なので、子犬のうちからいろいろな人・場所に慣らし、家族全員が同じルールで接してください。動物病院へ行くときは飼い主がそばにいること。それだけで犬の落ち着きがまるで違います。
このページは犬種の一般的な傾向をまとめたもので、個体差があります。 健康や食事について判断が必要なときは、かかりつけの獣医師の診察に基づいて決めてください。