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股関節形成不全

Hip Dysplasia 対象: 犬 分類: 整形 最終更新: 2026-07-11

食事との関係

大型犬の発育期の急成長・過体重が発症・進行に関与するとされ、適正な成長期の給餌・体重管理が有用(療法食が第一の対象疾患ではない)

家で気づけるサイン

  • 走るときに両後肢をそろえて跳ねる(バニーホッピング)
  • 立ち上がりにくい・段差や階段・ジャンプを嫌がる
  • 運動後や休んだ後に後ろ足を引きずる様子・こわばりが目立つ
  • 後肢の筋肉が落ちる・運動量が減る

受診の目安

早めに受診(足を引きずる様子・立ち上がりにくさ・運動をいやがる状態が続く場合は早めに受診。急に強く痛がり足を着けない場合は当日受診)

年齢の傾向

発育期(生後4〜12か月ごろ)に関節の緩みから徴候が出る場合と、成熟後〜加齢に伴い変形性関節症(骨関節炎)として現れる場合がある。重症度・関節炎の進み方で発現時期は幅がある

なりやすいとされる犬種・猫種

この病気に触れている図鑑のページ

131件の犬種・猫種のページが、気をつけたい病気としてこの病気を挙げています。 かかりやすさは個体差が大きく、ここに名前があることが「必ずなる」という意味ではありません。

犬種

アーフェンピンシャーアイリッシュ・ウォーター・スパニエルアイリッシュ・セターアイリッシュ・レッド・アンド・ホワイト・セターアメリカン・アキタアメリカン・スタッフォードシャー・テリアアメリカン・フォックスハウンドアラスカン・マラミュートイタリアン・コルソ・ドッグイタリアン・スピノーネイングリッシュ・コッカー・スパニエルイングリッシュ・スプリンガー・スパニエルイングリッシュ・セターイングリッシュ・ポインターウェルシュ・コーギー・カーディガンウェルシュ・コーギー・ペンブロークウェルシュ・スプリンガー・スパニエルエアデール・テリアエストレラ・マウンテン・ドッグオーストラリアン・キャトル・ドッグオーストラリアン・ケルピーオーストラリアン・シェパードオールド・イングリッシュ・シープドッグカーリーコーテッド・レトリーバーカンガル・シェパード・ドッグキースホンドクーバースグラン・バセット・グリフォン・バンデーンクランバー・スパニエルグリーンランド・ドッググレート・スイス・マウンテン・ドッググレート・デーングレート・ピレニーズクロアチアン・シープドッグケリー・ブルー・テリアコーカシアン・シェパード・ドッグゴードン・セターコトン・ド・テュレアールコモンドールコリア・ジンドー・ドッグサールロース・ウルフドッグサセックス・スパニエルサモエドシェットランド・シープドッグシベリアン・ハスキージャーマン・シェパード・ドッグジャーマン・ショートヘアード・ポインタージャーマン・ハンティング・テリアジャーマン・ピンシャージャーマン・ワイアーヘアード・ポインタージャイアント・シュナウザーシャルプラニナッツスカペンドゥーススタンダード・シュナウザースパニッシュ・ウォーター・ドッグスパニッシュ・マスティフスムース・コリースモール・ミュンスターレンダーセント・バーナードセントラル・アジア・シェパード・ドッグタイ・リッジバック・ドッグタイワン・ドッグダッチ・シェパード・ドッグチェコスロバキアン・ウルフドッグチェサピーク・ベイ・レトリーバーチェスキー・テリアチベタン・テリアチベタン・マスティフチャウ・チャウドゴ・アルヘンティーノナポリタン・マスティフニューファンドランドノヴァ・スコシア・ダック・トーリング・レトリーバーノーフォーク・テリアノーリッチ・テリアノルウェジアン・エルクハウンド・グレーノルウェジアン・ブーフントバセット・ハウンドバセンジーハリアハンガリアン・ビズラビアデッド・コリーピレニアン・シープドッグピレニアン・マスティフファラオ・ハウンドフィールド・スパニエルフィニッシュ・ラップフンドフィラ・ブラジレイロブービエ・デ・フランダースプーミープーリープチ・ブラバンソンブラック・アンド・タン・クーンハウンドブラッコ・イタリアーノフラットコーテッド・レトリーバーブラッドハウンドブリアードブリタニー・スパニエルブリュッセル・グリフォンブルマスティフプレサ・カナリオベルジアン・グリフォンベルジアン・シェパード・ドッグボースロンボーダー・コリーポーチュギーズ・ウォーター・ドッグボクサーポリッシュ・ローランド・シープドッグポルスレーヌボルゾイボルドー・マスティフホワイト・スイス・シェパード・ドッグマスティフマレンマ・シープドッグミニチュア・アメリカン・シェパードムーディーラージ・ミュンスターレンダーラゴット・ロマニョーロラフ・コリーラポニアン・ハーダーレオンベルガーローデシアン・リッジバックロットワイラーワイマラナー紀州犬甲斐犬四国犬秋田犬土佐(トサ)北海道犬

詳しい解説

股関節形成不全(Hip Dysplasia)

股関節(大腿骨頭と骨盤の受け皿=寛骨臼)の発育がうまくいかず、関節に緩み(弛緩)が生じ、やがて変形性関節症(骨関節炎)へ進む整形疾患。大型犬に最も多いが、小型犬や猫でも起こりうる(MSD)。遺伝的素因を土台に、発育期の急成長・過体重・過度な運動・栄養といった環境要因が発症や進行を修飾するとされる(Cornell・MSD)。発育期(生後4〜12か月ごろ)に緩みから徴候が出る場合と、加齢に伴い関節炎として現れる場合がある。

「走るときに両後ろ足をそろえてピョンピョン跳ねる」「立ち上がりが遅い・階段やジャンプを嫌がる」といったサインが典型的で、運動後や休んだ後にこわばりが目立つのが特徴。

好発品種(根拠の別)

Cornell 大学(Riney Canine Health Center)が好発として明示するのは、ラブラドール・レトリバー、ジャーマン・シェパード・ドッグロットワイラーブルドッグ。CHD は遺伝性の素因を持つ疾患とされる(遺伝的関与)。MSD/Merck Veterinary Manual は個別品種を挙げず「大型犬に最多」とする。ゴールデン・レトリバーやバーニーズ・マウンテン・ドッグなど他の大型・超大型犬も一般に好発と言われるが、本項で参照した一次ソースでは個別に名指しされていないため「一般値」として併記した。遺伝子検査という形ではなく、OFA・PennHIP による股関節のX線スクリーニング(繁殖前評価)が確立している。

飼い主が気づける徴候

  • 走るときに両後肢をそろえて跳ねるように動く(バニーホッピング)
  • 立ち上がりにくい・段差や階段・ジャンプ・車の乗り降りを嫌がる
  • 運動後や長く休んだ後に、後ろ足を引きずる様子・こわばり・ぎこちなさが目立つ
  • 後肢の筋肉が落ちて細くなる・運動量や散歩の意欲が減る

受診目安・予防

足を引きずる様子や立ち上がりにくさ、運動をいやがる状態が続く場合は早めに受診し、X線検査などで評価を受けるのが望ましい。急に強く痛がって足を着けない場合は当日受診が望ましい。予防・進行抑制の観点では、発育期の急成長を招く過剰給餌・過体重を避け、適正な体重と運動量を保つことが有用とされる。好発の大型犬種を迎える際は、OFA・PennHIP による親犬の股関節スクリーニング歴を確認しておくと参考になる。具体的な重症度判定・対応は獣医師の診察に委ねる(本項では扱わない)。

食事の考え方

食事でこの形そのものが変わるわけではありませんが、体重の管理が負担に直結します。

この節は、獣医師が食事を選ぶときに何を見ているかを説明するものです。銘柄をすすめるものでも、自己判断で始めてよいという意味でもありません。 実際に何を、どれだけ与えるかは、その子の検査結果をもとに獣医師が決めます。

何を なぜ見るか
カロリー 適正体重を保つことが、関節にかかる負担をいちばん左右します
オメガ3脂肪酸(EPA 魚油緑イ貝に含まれ、関節ケアの設計に使われます
グルコサミンコンドロイチン 関節ケアのサプリメントとして広く使われますが、効果の見方は分かれています

成長期の大型犬では、急に大きくしないことが話題になります。 カロリーとカルシウムの与えすぎが関節の育ち方に関わるとされるため、 子犬のうちの給与量は獣医師と相談して決めます。

食事療法食(療法食)そのものの位置づけは 療法食、袋の読み方は 表示の読み方 にまとめています。

費用の目安

股関節形成不全にかかるお金は、症状の重さ・通う回数・住んでいる地域・その病院の料金設定で変わります。 ここに出すのは見積もりではなく、公表されている調査から拾った幅です。 自分の家の場合にいくらになるかは、かかりつけの病院で聞くのが確実です。

動物病院の料金表から(項目ごと)

項目金額この検査・処置を行っていない病院もとの表
大腿骨頭切除術犬猫共通62,500円33.3%p.59(PDF p.64)

「この検査・処置を行っていない病院」の欄は、そう答えた病院の割合です。数字が大きい項目は、 かかりつけでは対応しておらず、紹介先の病院に移ることがあります。

出典: 日本獣医師会 家庭飼育動物(犬・猫)の診療料金実態調査 調査結果(令和5年9月)

いつのデータか: 2021年8月から10月にかけて動物病院に行ったアンケートで、そのときの料金設定です

読むときの注意: 回答した病院の自己申告です。獣医師の団体が料金の基準を決めることは法律で禁じられているため、全国共通の定価はありません。回答した病院の96.3%はふだんの診察を担う病院なので、紹介先の専門病院の料金とはずれることがあります

この数字の読み方

金額はどれも過去の調査をまとめたもので、いまの料金や、目の前の子にかかる額とは違います。 税込みか税別かも調査によって扱いが違います。

病院ごとに料金は自由に決められるため、同じ処置でも差が出ます。 気になるときは、受診の前に電話で聞いても構いません。金額を先に確認するのは失礼なことではありません。

獣医師に相談するための質問リスト

そのまま診察に持って行けるように整理しました。答えは診察でしか決まりません。

  1. いま与えているフードは、股関節形成不全と診断された今の状態に合っていますか?
  2. 食事の内容や与え方について、いま変えたほうがよい点はありますか?(種類・量・回数・水分の取り方)
  3. おやつやトッピングは続けてよいですか?避けたほうがよいものはありますか?
  4. 家で見ておくべきサインはどれですか?(気づいた変化: 走るときに両後肢をそろえて跳ねる(バニーホッピング)/立ち上がりにくい・段差や階段・ジャンプを嫌がる など)
  5. 次の受診や再検査はいつ頃がよいですか?その間に悪化を示すサインはどれですか?
  6. 今後の健診や定期検査で、確認しておくとよい項目はありますか?
  7. 食事以外に、家でできる工夫(環境・運動・体重)はありますか?

出典(2件)

このページは受診の判断を支える一般情報であり、診断や個別の助言ではありません。 症状や食事の方針は、かかりつけの獣医師の診察に基づいて決めてください。

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