犬猫小町(準備中)

胃拡張捻転症候群

Gastric Dilatation-Volvulus (GDV) 対象: 犬 分類: 消化器(救急) 最終更新: 2026-07-11

食事との関係

早食い・1回の大量給餌・ドライフード中心などが危険因子として報告される。ふやかし・早食い防止皿など給餌管理が関わる

家で気づけるサイン

  • 吐こうとするが何も出ない(空えずき)を繰り返す
  • おなかが急にパンパンに膨らむ
  • 落ち着かずそわそわする・立ったり座ったりを繰り返す
  • よだれが大量に出る
  • ぐったりする・歯ぐきが白い・呼吸が速く苦しそう(ショック)

受診の目安

緊急(夜間救急)— 数時間で命に関わる。空えずき+腹部膨満は直ちに受診

年齢の傾向

中〜高齢で多い(加齢とともにリスク上昇)。胸の深い大型・超大型犬に集中

なりやすいとされる犬種・猫種

  • グレート・デーン(疫学的関連・最も高リスクとされる大型深胸犬種)
  • ジャーマン・シェパード・ドッグ(疫学的関連)
  • セント・バーナード(疫学的関連)
  • ワイマラナー(疫学的関連)
  • アイリッシュ・セター/ゴードン・セター(疫学的関連)
  • スタンダード・プードル(疫学的関連・大型の胸の深い個体)
  • バセット・ハウンド(疫学的関連・胸が深い体型)

この病気に触れている図鑑のページ

66件の犬種・猫種のページが、気をつけたい病気としてこの病気を挙げています。 かかりやすさは個体差が大きく、ここに名前があることが「必ずなる」という意味ではありません。

犬種

アイリッシュ・ウルフハウンドアイリッシュ・セターアイリッシュ・レッド・アンド・ホワイト・セターアフガン・ハウンドアメリカン・アキタアラスカン・マラミュートイタリアン・コルソ・ドッグイタリアン・スピノーネイングリッシュ・セターエアデール・テリアエストレラ・マウンテン・ドッグオールド・イングリッシュ・シープドッグカーリーコーテッド・レトリーバーカンガル・シェパード・ドッグクーバースグリーンランド・ドッググレート・スイス・マウンテン・ドッググレート・デーングレート・ピレニーズグレーハウンドコーカシアン・シェパード・ドッグゴードン・セターコモンドールサルーキジャーマン・シェパード・ドッグジャーマン・ショートヘアード・ポインタージャーマン・ワイアーヘアード・ポインタージャイアント・シュナウザーシャルプラニナッツスパニッシュ・グレーハウンドスパニッシュ・マスティフスムース・コリーセント・バーナードセントラル・アジア・シェパード・ドッグチェサピーク・ベイ・レトリーバーチャウ・チャウディアハウンドドーベルマンナポリタン・マスティフニューファンドランドバーニーズ・マウンテン・ドッグバセット・ハウンドピレニアン・マスティフフィラ・ブラジレイロブービエ・デ・フランダースブラック・アンド・タン・クーンハウンドブラッコ・イタリアーノブラッドハウンドブリアードブルマスティフプレサ・カナリオベルジアン・シェパード・ドッグボースロンボクサーボルゾイボルドー・マスティフホワイト・スイス・シェパード・ドッグマスティフマレンマ・シープドッグラフ・コリーレオンベルガーローデシアン・リッジバックロットワイラーワイマラナー秋田犬土佐(トサ)

詳しい解説

胃拡張捻転症候群(Gastric Dilatation-Volvulus (GDV))

胃がガスや内容物で急激に膨らみ(胃拡張)、さらにねじれる(捻転)ことで、胃や周囲の血管が締めつけられて血流が途絶える、生命を脅かす救急疾患。ショックや胃壁の壊死を起こし、進行が速い。MSD Veterinary Manual では治療を受けた犬でも致死率20〜45%と報告されており、発症したら一刻を争う。「様子を見る」余地がない代表的な緊急疾患。

好発品種

胸の深い(胸郭が深く・狭い)大型〜超大型犬に集中する。MSD Veterinary Manual はグレート・デーンジャーマン・シェパード・ドッグセント・バーナードワイマラナーアイリッシュ・セターゴードン・セター、スタンダード・プードルバセット・ハウンドなどを挙げる。これらは「その体型・犬種で多い」という疫学的関連で、危険因子として深く狭い胸郭・血縁にGDVの既往・大きな体格・高齢・早食い・1日1回のまとめ食い・ドライフード中心などが報告されている(本KBの好発犬種slugに該当する犬種はいないため素の犬種名で記載)。

飼い主が気づける徴候

  • 吐こうとするのに何も出ない「空えずき」を繰り返す
  • おなかが短時間でパンパンに張ってくる
  • そわそわ落ち着かない、立ったり座ったりを繰り返す
  • よだれが大量に出る
  • ぐったりする、歯ぐきが白っぽい、呼吸が速く苦しそう(ショックのサイン)

受診目安・予防

空えずき+おなかの急な膨満がみられたら、夜間でも直ちに救急受診する。数時間で命に関わるため、迷わず病院へ連絡することが最も重要。予防としては、早食い防止(早食い防止皿など)、1日複数回に分けた給餌、食後すぐの激しい運動を避けることが勧められる。高リスク犬種では、避妊去勢手術などの機会に予防的な胃固定術について獣医師に相談されることがある。(診断・処置は獣医師が行う救急対応となる)

費用の目安

胃拡張捻転症候群にかかるお金は、症状の重さ・通う回数・住んでいる地域・その病院の料金設定で変わります。 ここに出すのは見積もりではなく、公表されている調査から拾った幅です。 自分の家の場合にいくらになるかは、かかりつけの病院で聞くのが確実です。

実際に支払われた金額から

対象何の金額か金額値の種類もとの表
全診療・スタンダード・プードル15頭の記録・少なく相場とは言えません1年間にかかった総額273,385円平均p.48 図表2-2-86(スタンダード・プードル)
全診療・スタンダード・プードル15頭の記録・少なく相場とは言えません1年間にかかった総額241,631円まんなかの値p.48 図表2-2-86(スタンダード・プードル)

出典: アニコム家庭どうぶつ白書2025

いつのデータか: もとの資料に、いつからいつまでを数えたかの記載がありません

読むときの注意: 保険に入っている家庭の記録です。窓口でその場で精算できるぶん受診しやすく、入っていない家庭より金額が高めに出ることがあります。契約できる年齢に上限があるため、高齢になってから迎えた子は含まれにくくなっています

この数字の読み方

金額はどれも過去の調査をまとめたもので、いまの料金や、目の前の子にかかる額とは違います。 税込みか税別かも調査によって扱いが違います。

病院ごとに料金は自由に決められるため、同じ処置でも差が出ます。 気になるときは、受診の前に電話で聞いても構いません。金額を先に確認するのは失礼なことではありません。

獣医師に相談するための質問リスト

そのまま診察に持って行けるように整理しました。答えは診察でしか決まりません。

  1. いま与えているフードは、胃拡張捻転症候群と診断された今の状態に合っていますか?
  2. 食事の内容や与え方について、いま変えたほうがよい点はありますか?(種類・量・回数・水分の取り方)
  3. おやつやトッピングは続けてよいですか?避けたほうがよいものはありますか?
  4. 家で見ておくべきサインはどれですか?(気づいた変化: 吐こうとするが何も出ない(空えずき)を繰り返す/おなかが急にパンパンに膨らむ など)
  5. 次の受診や再検査はいつ頃がよいですか?その間に悪化を示すサインはどれですか?
  6. 今後の健診や定期検査で、確認しておくとよい項目はありますか?
  7. 食事以外に、家でできる工夫(環境・運動・体重)はありますか?

出典(1件)

  • 確認日 2026-07-11

    MSD Veterinary Manual: Gastric Dilation …

    MSD Veterinary Manual: Gastric Dilation and Volvulus in Small Animals(好発犬種・危険因子・緊急徴候・致死率。msdvetmanual.com/digestive-system/diseases-of-the-stomach-and-intestines-in-small-animals/gastric-dilation-and-volvulus-in-small-animals、確認日2026-07-11)

このページは受診の判断を支える一般情報であり、診断や個別の助言ではありません。 症状や食事の方針は、かかりつけの獣医師の診察に基づいて決めてください。