実物の写真はJKC公式の犬種紹介や画像検索もあわせてご覧ください。
使役犬 / 大型
シャルプラニナッツ
Yugoslavian Shepherd Dog - Sharplanina (Sarplaninac)
番犬・警備・救助などで人と働いてきた犬のグループです
体高 / JKC標準
58–62cm
- 体重
- 30–45kg 雄35-45 / 雌30-40(JKC/FCI標準に規定あり)
- 寿命の目安
- 11–13年 個体差があります
- 運動量
- 60分/日 見回り。速く走るより、長く歩きまわるタイプ
- 被毛
- 長くて粗い、かたい毛の二層 (肩の毛は10〜12cm。7cmより短いのは認められません)。下毛が厚くたっぷりあるので、天気の悪い日にも強い毛です
公認毛色 単色(ホワイト〜ほぼブラックまで許容。好ましいのは緑がかったグレー=アイアン・グレー及びダーク・グレー)
この犬種の食事の要点
大きくて、長く動き続けるタイプの犬です。胸が深い体型なので、一度にどっさり与えるのと食後すぐの運動は避けてください。
胃がねじれると命に関わります。子犬のうちに食べさせすぎると、育ちきっていない関節に負担がかかります。大型犬用の、ゆっくり育てるフードが合います
- 胸が深い体型で胃がねじれやすい
- 子犬期の食べすぎで関節に負担
- 活動量に合わない食事の量
かかりやすい病気と、気づくサイン
この犬種で報告が多い病気です。必ずかかるわけではありません
右に「くわしく見る」がある病気は、食事との関係の解説ページがあります
胃拡張・胃捻転(GDV)
その土地で自然に育ってきた働く犬(ランドレース)なので、この犬種だけのしっかりしたデータはあまりありません。以下はどれも「多く見られるとされる」という程度の話で、断定ではありません。
性格とケア
JKC・獣医学リファレンスの定性記述を
5段階に変換した目安。個体差があります
この犬種の性格とケアの要点
怒りっぽくないが、家族と家畜を守る気持ちがとても強い犬。自分で判断して動きたがる子が多く、知らない人にはとても慎重になる傾向があります。
暮らしの中では、毛が生え替わる季節のほぼ毎日のブラッシング・音と広さに余裕のある住環境に手をかける時間が長くなります。
指示より自分の判断を優先しやすいことと人やほかの動物に慎重なことから、初めて犬を迎える人には難易度が高めとされる犬種です。しつけ教室やトレーナーなど、相談できる相手を先に決めておくと進めやすくなります。
- 毛が生え替わる季節のほぼ毎日のブラッシング
- 音と広さに余裕のある住環境
気質
暮らしの負荷
- 運動のタイプ
- 見回りと、長い時間ゆっくり歩くこと。守る犬なので、はげしく走りまわるより、広い範囲をじっくり歩くほうを好みます
- お手入れ
- 厚い長毛です。ブラッシングは週に数回、毛が生えかわる時期は毎日。もともと山で働いた毛なので、外遊びのあとは泥や草の種がついていないかも見てください
- トリミング
- 不要
解説
シャルプラニナッツ
沿革
旧ユーゴスラビアの南東にある山あい——いまのセルビアと北マケドニアの国境にまたがるシャル山地一帯で、古くから繁殖されてきた家畜を守る犬です。オオカミやクマ、それに人の脅威から羊の群れを守るのが仕事でした。がっしりした大型犬(モロサス系)の古い犬種で、名前は山の名「シャルプラニナ」から取られています。1939年に「Illirski Ovcar(イリリアン・シェパード・ドッグ)」としてFCIに登録され、1957年の総会でいまの犬種名に変わりました(JKC沿革・FCI標準より要約)。
一般外貌
「頑強で、丈夫な骨を持つ均整の取れた犬」(JKC標準)。ふつうの大型犬よりもさらに大きく、体の長さは高さよりわずかに長め。いちばんの特徴は、厚くて長い粗い毛の二層です。肩の毛は10〜12cmに達し(7cmより短いのは認められません)、山のきびしい気候に耐えます。毛色は一色。白からほとんど黒まで認められますが、好まれるのは緑がかったグレー(アイアン・グレー)と濃いグレーです。
性格と暮らし
JKC標準の性格記述:「頑健な体躯構成で、穏やかで、良い気質をしており、頼りになり、保護的だが、怒りっぽくはない。飼い主に対し高潔で、愛情深い」(出典: JKCシャルプラニナッツページ 2026-07-14確認)。
家畜を守る犬(LGD)の典型です。ふだんは落ち着いて冷静。それでいて、縄張りと家族を守ろうとする気持ちは並外れて強いです。
たった1頭で群れを守ってきた犬なので、自分で判断したがります。「言われたとおりに従う」より「自分で決める」タイプです。
知らない人・犬・場所には強く警戒します。広い場所と、犬に慣れた飼い主と、子犬のうちからの十分な慣らし。この3つが要ります。初めての1頭にも集合住宅にも向きません。
ケアのポイント
いちばんの課題は、守ろうとする気持ちとどう付き合うかです。子犬のうちから人にも犬にも慣らして、どこまでが家族で、どこまでが自分の縄張りかがはっきりする暮らし方を用意してください。
厚い長毛は週に数回、毛が生えかわる時期は毎日ブラッシングを。抜ける量はものすごいです。
寒さにはめっぽう強いのですが、その分厚い毛のせいで暑さには弱いです。夏の熱中症対策を忘れずに。
胸が深い大型犬なので、早食いをさせない、一度にどっさり与えない、食後すぐに激しく動かさない。そして子犬のうちはゆっくり体重を増やして、関節を守ってあげてください。
このページは犬種の一般的な傾向をまとめたもので、個体差があります。 健康や食事について判断が必要なときは、かかりつけの獣医師の診察に基づいて決めてください。