犬猫小町(準備中)

組織球肉腫

Histiocytic Sarcoma 対象: 犬 分類: 腫瘍 最終更新: 2026-07-11

食事との関係

特になし(食事が直接の原因・治療対象となる疾患ではない)

家で気づけるサイン

  • 元気・食欲の低下、体重減少、発熱
  • 歯ぐきや舌が白い(貧血)・黄疸(播種型・血球貪食型で多い)
  • 咳・呼吸が速い/苦しそう(肺・胸腔リンパ節の病変)
  • 足を引きずる・関節周囲が腫れる(関節周囲型・特にフラットコーテッドの前肢)
  • しこり(脾臓・リンパ節など内臓に多く、体の表面では気づきにくい)

受診の目安

早めに受診(急速に進行するため。呼吸困難・強い元気消失・可視粘膜の蒼白がある場合は当日受診)

年齢の傾向

中〜高齢に多い(BMDは平均約6.6歳、フラットコーテッドは平均約8.2歳。若齢例もまれにある)

なりやすいとされる犬種・猫種

この病気に触れている図鑑のページ

1件の犬種・猫種のページが、気をつけたい病気としてこの病気を挙げています。 かかりやすさは個体差が大きく、ここに名前があることが「必ずなる」という意味ではありません。

詳しい解説

組織球肉腫(Histiocytic Sarcoma)

免疫にかかわる組織球(マクロファージ/樹状細胞系の細胞)から発生する、進行の速い悪性腫瘍。一般の犬では比較的まれだが、一部の品種(特にバーニーズ・マウンテン・ドッグフラットコーテッド・レトリーバー)に集中して発生することが知られ、これらの品種では遺伝的な素因が明らかにされている(PLOS Genetics)。

病型は大きく、ひとつの臓器(脾臓・肺・リンパ節・四肢の関節周囲など)に塊を作る「局在型」と、複数の臓器に広がる「播種型(血球貪食型を含む)」に分かれる(PMID 36136714)。体の表面に出にくく内臓に病変ができることが多いため、飼い主が早期に気づきにくいのが難しい点。発症は中〜高齢に多い。

好発品種(根拠の別)

バーニーズ・マウンテン・ドッグは、ゲノムワイド関連解析(GWAS)で組織球肉腫への感受性遺伝子座が同定されており、遺伝的素因が裏付けられている(PLOS Genetics 2021。バーニーズとフラットコーテッド・レトリーバーは本疾患の好発品種として一貫して報告される)。フラットコーテッド・レトリーバーも遺伝的素因を持つ好発品種で、四肢/関節周囲の局在型が比較的多い。このほかロットワイラーゴールデン・レトリーバーラブラドール・レトリーバーでも発生が多いことが報告される(疫学的関連)。裏付けの取れない品種は挙げていない。

飼い主が気づける徴候

  • 元気・食欲の低下、体重減少、発熱が続く
  • 歯ぐきや舌が白い(貧血)、白目や皮膚が黄色い(黄疸)※播種型・血球貪食型で多い
  • 咳、呼吸が速い・苦しそう(肺やその周囲のリンパ節に病変がある場合)
  • 足を引きずる、関節(肩・肘など)の周囲が腫れる(関節周囲型・特にフラットコーテッドの前肢)
  • 内臓(脾臓・リンパ節など)に病変ができることが多く、体の表面のしこりとして気づきにくい

受診目安・予防

進行が速い腫瘍のため、原因のはっきりしない元気消失・体重減少・足を引きずる・呼吸の変化が続く場合は早めに受診する(早めに受診)。呼吸が苦しそう、強い元気消失、歯ぐきの蒼白がある場合は当日受診が望ましい。確立した予防法はないが、好発品種、とくにバーニーズ・マウンテン・ドッグやフラットコーテッド・レトリーバーでは、こうした漠然とした不調のサインを見逃さず早めに検査することが早期発見につながる。具体的な検査・治療内容は獣医師の診察に委ねる(本項では扱わない)。

獣医師に相談するための質問リスト

そのまま診察に持って行けるように整理しました。答えは診察でしか決まりません。

  1. いま与えているフードは、組織球肉腫と診断された今の状態に合っていますか?
  2. 食事の内容や与え方について、いま変えたほうがよい点はありますか?(種類・量・回数・水分の取り方)
  3. おやつやトッピングは続けてよいですか?避けたほうがよいものはありますか?
  4. 家で見ておくべきサインはどれですか?(気づいた変化: 元気・食欲の低下、体重減少、発熱/歯ぐきや舌が白い(貧血)・黄疸(播種型・血球貪食型で多い) など)
  5. 次の受診や再検査はいつ頃がよいですか?その間に悪化を示すサインはどれですか?
  6. 今後の健診や定期検査で、確認しておくとよい項目はありますか?
  7. 食事以外に、家でできる工夫(環境・運動・体重)はありますか?

出典(3件)

このページは受診の判断を支える一般情報であり、診断や個別の助言ではありません。 症状や食事の方針は、かかりつけの獣医師の診察に基づいて決めてください。