犬猫小町(準備中)

漏斗胸

Pectus Excavatum 対象: 猫 分類: 整形 最終更新: 2026-07-11

食事との関係

食事との直接の関係は乏しく、療法食の対象疾患ではない

家で気づけるサイン

  • 胸の下部(胸骨のあたり)が内側にへこんでいる(触れると陥凹が分かる)
  • 呼吸が速い・浅い、苦しそう、運動や遊びを嫌がる
  • 発育不良・体重が増えにくい、哺乳の勢いが弱い
  • 重症例では舌や歯ぐきが青白い(チアノーゼ)
  • ※軽度では目立った症状がなく、健診時の触診で気づかれることもある

受診の目安

早めに受診 — 胸のへこみに気づいたら評価を。呼吸が速い・苦しそう・哺乳/発育不良・チアノーゼを伴えば当日〜緊急(夜間救急)

年齢の傾向

先天性。出生時〜子猫期(授乳〜離乳のころ)に胸のへこみとして気づかれることが多い

なりやすいとされる犬種・猫種

  • バーミーズ(家族性が疑われる・MSD記載)
  • ベンガル(家族性が疑われる・MSD記載)
  • ※本質は先天性の胸郭形成異常で、上記以外の子猫にも起こりうる。KB内品種の強い好発報告はなし

この病気に触れている図鑑のページ

1件の犬種・猫種のページが、気をつけたい病気としてこの病気を挙げています。 かかりやすさは個体差が大きく、ここに名前があることが「必ずなる」という意味ではありません。

詳しい解説

漏斗胸(Pectus Excavatum)

漏斗胸は、胸の下側にある胸骨(と肋軟骨)が内側(背側)にへこみ、胸郭が漏斗(じょうご)のように陥凹する先天性の胸郭形成異常です。へこみによって胸の中の心臓や肺が圧迫されると、呼吸や循環の障害を招き、重症例では命に関わることがあります。一方で、へこみが軽度なら目立った症状がなく、健診時の触診で気づかれることもあります(MSD)。

原因は完全には解明されていませんが、一部の品種では家族性(遺伝的要因)が強く疑われています(MSD)。

好発の背景(先天性の構造異常)

  • MSD は好発猫種としてバーミーズベンガルを挙げ、これらで家族性が疑われるとしています。
  • 本質は先天性の胸郭形成異常であり、好発品種以外の子猫にも起こりうる点に注意。
  • 本KB収録の品種で確立した強い好発報告はありません。マンチカン等の短足猫と話題として結びつけられることがありますが、短足(四肢の軟骨形成不全)と漏斗胸(胸郭の陥凹)は別の異常で、本KB作成時点で漏斗胸のマンチカン好発を裏づける一次ソースは確認できていません。

飼い主が気づける徴候

  • 胸の下部(胸骨のあたり)が内側にへこんでいる(抱いたときに触れて分かる)
  • 呼吸が速い・浅い、苦しそう、運動や遊びをすぐ嫌がる
  • 体重が増えにくい・発育がゆっくり、哺乳の勢いが弱い
  • 重症例では舌や歯ぐきが青白くなる(チアノーゼ)
  • ※軽度では無症状のこともある

受診目安・予防

  • 胸のへこみに気づいたら、軽度でも早めに受診して胸部X線などで評価を。
  • 呼吸が速い・苦しそう・哺乳や発育の不良・チアノーゼを伴う場合は当日〜緊急(夜間でも救急対応のできる病院へ)。
  • 生まれつきのものなので、確立した予防法はありません。子猫のうちに、体を触る診察と画像で早めに把握しておきます。
  • 家族性が疑われる系統では、繁殖上の配慮が検討されます。
  • 本ページは受診判断の支援を目的とし、治療の選択は担当獣医師の診察に基づきます。

獣医師に相談するための質問リスト

そのまま診察に持って行けるように整理しました。答えは診察でしか決まりません。

  1. いま与えているフードは、漏斗胸と診断された今の状態に合っていますか?
  2. 食事の内容や与え方について、いま変えたほうがよい点はありますか?(種類・量・回数・水分の取り方)
  3. おやつやトッピングは続けてよいですか?避けたほうがよいものはありますか?
  4. 家で見ておくべきサインはどれですか?(気づいた変化: 胸の下部(胸骨のあたり)が内側にへこんでいる(触れると陥凹が分かる)/呼吸が速い・浅い、苦しそう、運動や遊びを嫌がる など)
  5. 次の受診や再検査はいつ頃がよいですか?その間に悪化を示すサインはどれですか?
  6. 今後の健診や定期検査で、確認しておくとよい項目はありますか?
  7. 食事以外に、家でできる工夫(環境・運動・体重)はありますか?

出典(2件)

  • 業界標準確認日 2026-07-11

    Congenital and Inherited Anomalies of the Musculoskeletal System in Dogs and Cats

    漏斗胸(funnel chest)は犬猫に報告される先天異常で、胸骨後部が背側に偏位。好発猫種としてバーミーズ・ベンガルを挙げ、一部品種で遺伝的要因が強く疑われる。胸腔内圧迫により呼吸・循環障害を来し重症例では命に関わりうる。触診と胸部X線で診断と記載

    出典サイト

  • 業界標準確認日 2026-07-11

    Pectus Excavatum in Puppies and Kittens

    胸骨と肋軟骨の背側陥凹による先天性の胸郭変形で、幼若期に気づかれる。軽症は無症状のこともあるが、重症では心肺の圧迫で運動不耐性・呼吸障害を生じうると解説

    出典サイト

このページは受診の判断を支える一般情報であり、診断や個別の助言ではありません。 症状や食事の方針は、かかりつけの獣医師の診察に基づいて決めてください。