実物の写真はJKC公式の犬種紹介や画像検索もあわせてご覧ください。
牧羊犬・牧畜犬 / 超大型
コモンドール
Komondor
羊や牛の群れをまとめ、見守る仕事をしてきた犬のグループです
体高 / JKC標準
65–70cm
- 体重
- 40–60kg 雄50-60 / 雌40-50(JKCスタンダード)
- 寿命の目安
- 10–12年 個体差があります
- 運動量
- 30–60分/日
- 被毛
- 縄のようによれた長い二層の毛 (コーデッドコート)。もつれて縄状になった密な毛が、全身をすっぽり覆います
公認毛色 アイボリー
この犬種の食事の要点
体が大きく胸も深いので、胃がねじれるのを防ぐことが第一。1日分を数回に分けて与え、食後はしばらく静かに過ごさせてください。大きくなりきるまでに時間のかかる犬種なので、子犬のうちは大型犬用のフードを選び、急に太らせないこと
- 胃がふくらんでねじれる(胸が深く体が大きいため)
- 子犬期の食べさせすぎ→骨や関節のトラブル
- 体重が増えて関節にかかる負担
かかりやすい病気と、気づくサイン
この犬種で報告が多い病気です。必ずかかるわけではありません
右に「くわしく見る」がある病気は、食事との関係の解説ページがあります
胃拡張・胃捻転(GDV)
ここに挙げたのは「この犬種に多いとされる」病気で、診断そのものではありません。知識ベースには未収載ですが、まぶたが内側にめくれて黒目をこする病気(眼瞼内反)もよく名前が挙がります。目やにが増える、涙が出る、目を細める。こんなときは動物病院で診てもらいましょう。
性格とケア
JKC・獣医学リファレンスの定性記述を
5段階に変換した目安。個体差があります
この犬種の性格とケアの要点
家畜を守ってきた、疑い深くて自分で考えて動く大きな犬。知らない人にはとても慎重になる子が多く、気づいたことを声で知らせようとする傾向があります。
暮らしの中では、夏の室温と散歩時間の管理・音と広さに余裕のある住環境に手をかける時間が長くなります。
指示より自分の判断を優先しやすいことと人やほかの動物に慎重なことから、初めて犬を迎える人には難易度が高めとされる犬種です。しつけ教室やトレーナーなど、相談できる相手を先に決めておくと進めやすくなります。
- 夏の室温と散歩時間の管理
- 音と広さに余裕のある住環境
気質
暮らしの負荷
- 運動のタイプ
- 見張ること、敷地を見回ること、そして散歩。落ち着いた見張り番なので、激しく走らせる必要はありません
- お手入れ
- 縄状の毛(コード)にブラシはかけません。子犬のうちから手でほぐして1本ずつに分け、その形を保ちます。お風呂のあとは、コードを1本ずつ芯まで乾かしてください。生乾きのままだと、中で皮膚が荒れ、においやカビが出ます。抜け毛はほとんどありませんが、手入れの負担は全犬種でも最上級です
- トリミング
- 不要(縄状の毛をそのまま保ちます。ただしコードを作り、分け、乾かす作業はかなりの手間です)
解説
コモンドール
沿革
ハンガリーで古くから家畜を守ってきた犬種のひとつで、もとをたどるとアジアにたどりつきます。遊牧民だった古代マジャール人が移り住むとき、いっしょにカルパチア盆地へやってきたと考えられています(JKC沿革より要約・2026-07-14確認)。
もつれた白い縄状の毛は、羊の群れにまぎれるための保護色。狼や熊の牙から体を守るよろいでもありました。羊のふりをする番犬、というわけです。
一般外貌
大きくて力強い、超大型の犬。もつれて縄のようになった長い毛が全身を覆い、横から見ると長方形の体つきをしています。毛に厚く包まれた頭が体からぬっと突き出て見えるのが、この犬種の象徴です(JKCスタンダード)。
毛色はアイボリー。おとなになると、縄状の毛が床に届くほど長くのびることもあります。
性格と暮らし
JKC標準の性格記述:「この犬は自分に任せられた家畜の保護と防衛、主人の領地と家を守ることにかけては容易には動じない。攻撃の際には静かに近寄る。領地を自分の縄張りと考えるので、この範囲内に他の生き物が侵入することは耐えられない。疑い深い気質である」(出典: JKCコモンドールページ 2026-07-14確認)。 家族と自分の縄張りを守ろうとする気持ちが、とても強い犬です。知らない人にはどこまでも疑い深く接します。
家畜を守る犬は、人の指示を待たず自分で判断して動くもの。だから、いわゆる服従訓練は入りにくいのです。子犬のうちからいろいろな人・犬・場所にしっかり慣らしておいてください(社会化)。そのうえで、犬の扱いに慣れた人が向き合う犬種です。
ふだんは落ち着いています。それでも、この大きさとこの守りの本能。都会での暮らしや、初めての1頭にはすすめられません。
ケアのポイント
この犬でいちばん特殊なのは毛の手入れです。縄状の毛にブラシはかけません。子犬のうちから手でほぐして1本ずつに分け、その形を保ちます。
お風呂のあとは、コードを1本ずつ芯まで乾かしてください。生乾きは、皮膚の炎症・外耳炎・におい・カビのもとになります。抜け毛はほとんどないのに、手入れの負担は全犬種でも最上級。対応できるサロンも限られます。
体が大きく胸も深いので、胃のねじれ対策(1日分を数回に分ける・食後は静かに)と、育ちざかりの栄養管理が一生の健康を左右します。強い番犬の気質には、子犬のころから計画的に社会化を進めてください。
このページは犬種の一般的な傾向をまとめたもので、個体差があります。 健康や食事について判断が必要なときは、かかりつけの獣医師の診察に基づいて決めてください。