犬猫小町INUNEKO KOMACHI
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犬や猫の四十九日と、その後の供養

決まりはなく、しないという選択もあります

# 犬や猫の四十九日と、その後の供養 **犬や猫の供養に、決まりや義務はありません。** 四十九日にしなければならないことも、いつまでに納骨しなければならないという期限もありません。何もしないという選択も、同じように尊重されます。ここでは、区切りを設けたいと思ったときの選択肢と、設けないという選択について書いています。 ## しなければならないことは、ありません まず、事実として確かめられることをお伝えします。 人のお葬式やお墓には、墓地、埋葬等に関する法律という法律があります。ただしこの法律が定める「埋葬」は、死体(妊娠四箇月以上の死胎を含む)を土中に葬ることと定義されていて(第2条第1項)、**動物には適用されません。** 国会での質問に対しても、政府は「動物については、墓地、埋葬等に関する法律(昭和二十三年法律第四十八号)は、適用されない」と答えています(平成16年10月29日 答弁第26号)。 同じ答弁書は、動物の死体について、こうも述べています。 > 「動物霊園事業」において取り扱われる動物の死体は、**宗教的及び社会的慣習等により埋葬及び供養等が行われるもの**であるため、社会通念上、廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和四十五年法律第百三十七号)第二条第一項に規定する「汚物又は不要物」に該当せず ここで政府が使っている言葉は「慣習」です。法律が定めた手続きではなく、人がそうしてきた習わしとして行われているもの、という整理です。つまり供養は、**する・しないも、いつするかも、届出も期限もない領域**にあります。 犬の死亡の届出やマイクロチップの登録抹消のような、期限のある手続きとはまったく別のものです(そちらは[亡くなった後の手続き](/ending/procedures)にまとめています)。 ## なぜ「四十九日」という日が出てくるのか 四十九日という区切りは、人の弔いの習わしのなかで使われてきたものが、犬や猫にも用いられるようになったものです。 **当サイトでは、特定の宗派の作法を「こうするものです」とは書きません。** 死後をどう考えるかは宗派によって異なり、犬や猫の法要をどう位置づけるかも、寺院や霊園によって異なるためです。作法を確かめたい方は、菩提寺や、依頼した霊園にお尋ねください。 はっきり言えるのは、**四十九日は決まりではなく、区切りを置きたい人が置いている日だ**ということです。区切りがあると気持ちの整理がつく方もいれば、日付を決めることがかえって負担になる方もいます。どちらも自然なことです。 ## 施設の記載でも、四十九日は「決まり」としては書かれていません 当サイトが首都圏の火葬・葬儀施設104件を調べたうち、運営者情報と連絡先まで確認できた92施設の記録から、四十九日という言葉の使われ方を見てみます。 全64列のいずれかに「四十九日」または「49日」が出てきたのは、**92施設のうち6施設**でした。使われ方の内訳は、**お骨を預かる期間や納骨の目安として書いていたのが5施設、法要の日として挙げていたのが2施設**です(両方に該当する施設が1つあります)。 ある霊園は「個別の方は49日間は自宅で保管して頂き、その後は御家族様で決めて頂きます」と書いています。別の施設では、合同火葬のプランに「49日安置+永代供養込み」という条件がついていました。当霊園で個別に火葬した子に限り、49日の安置棚を無料で使えるとしている霊園もあります。法要の側では、初七日・四十九日・お盆・春秋彼岸などに合同慰霊祭を設けている霊園と、四十九日・百箇日ほか節目の法要に対応すると書いている寺院がありました。 「一周忌」に触れていたのは2施設です。ある霊園は納骨堂の一年契約を「一年(一周忌まで)10,ペット火葬円」と表記し、別の施設は「納骨は49日・1周忌を目安に検討する方が多い」と記していました。 いずれも、**目安として書かれているだけ**であって、その日までに何かをしなければならないという意味ではありません。実際、これらの言葉が公式サイトのどこにも出てこない施設のほうが、はるかに多いのが実情です。 (集計条件: crematories-directory.csv の status=active 92施設について、全64列を対象に文字列検索。2026年8月時点の公式サイト記載にもとづきます) ## 合同の慰霊祭に参加するという選び方もあります 区切りを設けたいときの選択肢のひとつが、施設が定期的に開いている合同の慰霊祭・法要です。自分で日を決めなくてよく、同じように見送った方が集まる場でもあります。 92施設のうち、公式サイトに慰霊祭や法要の実施を記載していたのは**32施設**でした(memorial_service 列に記載のあるもの)。頻度の書かれ方は、次のように分かれていました。 | 記載されていた頻度 | 施設数 |

|---|---| | 毎月、または月に複数回 | 11 | | 春秋の彼岸・お盆・年2回や年4回など、季節の行事 | 13 | | 年1回 | 4 | | 実施はあるが頻度を読み取れない記載 | 7 | (月例と季節の行事の両方を記載している施設が3つあるため、合計は32を上回ります。分類は記載文言にもとづく当サイトの整理です) 具体的な書かれ方には、かなりの幅がありました。毎月8日に月例法要を行い、それとは別に春と秋に動物供養大祭を開く施設。月例法要に加えて年4回の大法要(春秋彼岸・盂蘭盆会・大慰霊祭)を行う霊園。初七日・四十九日・お盆・春秋彼岸などに合同慰霊祭を設けている霊園。毎月第一日曜日に合同納骨を実施している葬祭場。同じ「慰霊祭あり」でも、月に一度あるところと、年に一度のところがあります。 参加の条件も一律ではありません。年1回の合同供養祭に参加費5,ペット火葬円(1家族あたり)と明記している施設があり、月例の合同法要を5,ペット火葬円としている霊園、供養法要を33,ペット火葬円で実施できるとしている霊園もありました。費用に触れていない施設のほうが多いため、金額は施設ごとに確かめる必要があります。 記載がなかった60施設について、慰霊祭を行っていないとは言えません。 公式サイトに書かれていなかった、というだけです。気になる施設があれば、直接聞いてみてください。 日程は年によって変わります。参加を考えている場合は、申し込みが必要かどうかも含めて事前に確認できます。 ## 納骨したあとに、費用が続くことがあります 供養そのものに義務はありませんが、納骨堂や個別墓のように施設に預ける形を選ぶと、そのあとも契約が続くことがあります。 先に知っておくと、あとから確かめ直す手間が減ります。 92施設のうち75施設が、供養の受け入れ先を公式サイトに記載していました(memorial_types 列)。内訳は次のとおりです。 | 供養の形 | 記載していた施設数 | |---|---| | 納骨堂 | 62 | | 合同慰霊碑・合祀墓 | 57 | | 個別墓 | 32 | | 海洋散骨 | 5 | | 樹木葬 | 5 | | 手元供養の支援 | 2 | このうち納骨堂の条件まで書かれていた38施設を見ると、17施設が年単位の期間や年間管理料に触れていました。 「1年ごと更新制」「年間管理料10,ペット火葬円」「納骨堂 年間使用料5,500円(当園火葬分は火葬後2年間無料)」「共同霊座11,ペット火葬円/年(1年限定・更新不可)」といった具合です。無料期間が終わったあとどうなるかは、施設によって違います。 人のお墓の話になりますが、国民生活センターには「遠方の寺院の永代供養墓に納骨している両親の遺骨を近隣の霊園へ移したいが、寺院から高額な離檀料を請求され円滑に進まない」といった相談が寄せられており、墓に関する相談は2025年度に1,077件ありました(PIO-NET登録・2026年5月31日現在/ページは2026年7月31日更新)。犬や猫の霊園には国の許認可制度がなく(政府も「お尋ねの法律は存在せず、よって、お尋ねの『施設の設置及び管理運営』について政府による許可等の制度は存在しない」と答えています)、規制は自治体の条例に委ねられています。地方自治研究機構の集計では、ペット霊園を規制する単独条例は令和7年11月1日時点で122条例です。契約の中身も事業者ごとに定められています。そのため、納める前に次の3点を聞いておくと、条件がはっきりします。 1. 使用期間は何年で、更新はできますか 2. 更新しなかった場合、お骨はどうなりますか 3. 合祀(ほかの子と一緒に納めること)に移る場合、あとから取り出せますか 3つめについては、調べた範囲でも「合同供養塔に収めます。御返骨はできません」「合同供養塔からの取り出しは不可」と明記している施設がありました。扱いは施設によって異なるため、取り出せるかどうかは納める前に確認できます。 迷っているなら、決めないまま持っていて構いません。 ## 家でできることに、形式はありません お骨を家に置いたまま過ごすこともできます。それも供養の一つの形です。 施設が案内している方法としては、分骨と粉骨があります。92施設のうち、分骨について具体的な案内があったのは31施設、粉骨に触れていたのは28施設でした(「記載はなし」と調査時に記録したものを除いた件数)。分骨用の小さな骨壺やカプセル、ペンダントを用意している施設や、粉骨で体積が三分の一から四分の一になるため小さな骨壺に納められると説明している施設があります。骨壺や手元供養の詳しい話は骨壺・分骨・手元供養にまとめています。 ただ、何かを用意しなければならないわけではありません。 写真を置く、命日に好きだった食べ物を供える、名前を呼ぶ、散歩していた道を歩く。どれも、誰かに認めてもらう必要のない行いです。 環境省のパンフレットは、こう書いています。 > 愛するペットを失ったことを悲しむのは決して特別なことではありません。悲しい気持ちを友人などにきいてもらったり、お別れのセレモニーを行うなど、悲しみを十分に吐き出すようにしましょう。 ここでセレモニーが置かれているのは、「悲しみを吐き出す」ための方法としてです。供養は亡くなった子のためであると同時に、残された側のためのものでもあるという見方が、公的な資料にも示されています。 ## 何もしない、という選択について 法要をしない。納骨もしない。日付も決めない。それも選択の一つとして、この記事は扱います。 政府答弁書が述べているとおり、供養は宗教的・社会的な慣習として行われているものです。慣習である以上、従わなければ何かに反するという性質のものではありません。周囲から「四十九日はやったの」と聞かれることがあるかもしれませんが、それに答える義務もありません。 区切りをあとから作ることもできます。一年経ってから納骨することも、数年経ってから慰霊祭に参加することもできます。今そうする気持ちになれないことは、いつまでもそうだという意味ではありません。 逆に、早く区切りをつけたいと感じる方もいます。それも、悲しみが浅いということではありません。悲しみ方に正しい形はなく、供養の形にも正解はありません。 ## 最後に 区切りの日は、思っていたより静かに来ます。何かをしても、しなくても、その日にふと力が抜けることがあります。 気持ちが長く晴れないときに、話せる先があります。公的な窓口としては、厚生労働省が案内している「こころの健康相談統一ダイヤル」(0570-064-556)があり、電話をかけた地域の都道府県・政令指定都市の相談機関につながります(受付の曜日・時間は自治体によって異なります)。ペットロスの相談を受け付けている民間のサービスもありますが、公的な相談窓口とは制度上別のものです。見送りに関わった動物病院で話を聞いてもらえることもあります。 気持ちの整理についてはペットロスとどう向き合うかに、お骨の行き先については納骨・お墓・自宅での供養に、それぞれ分けて書いています。急がずにご覧ください。 --- この記事について: 法律・制度の記述は、墓地、埋葬等に関する法律の条文、衆議院の答弁書(内閣衆質一六一第二六号・平成16年10月29日 答弁第26号)、厚生省通知(昭和52年7月16日 環整第125号の照会に対する昭和52年8月3日 環計第78号の回答)、環境省の公表資料にもとづいています(いずれも2026-08-07に一次資料で確認)。施設の件数は、当サイトが首都圏(東京・神奈川・埼玉・千葉)のペット火葬・葬儀業者104施設の公式サイトを調査し、運営者情報と連絡先まで確認できた92施設について集計したものです(2026年8月時点)。施設ごとの記載例は、方針や条件が施設によって分かれることを示すために引いたもので、特定の施設を推薦・非難する意図はないため施設名は伏せています。日程・料金・条件は改定されることがあるため、最終的な確認は各施設へお願いします。→ 編集方針と出典の扱い

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