犬猫小町(準備中)

低血糖(幼若性・一過性)

Hypoglycemia (juvenile) 対象: 犬 分類: 代謝(幼犬) 最終更新: 2026-07-11

食事との関係

療法食というより給餌管理が中心(空腹時間を空けない・こまめに与える)。基礎疾患があれば別途対応

家で気づけるサイン

  • 元気がなくぐったりする・反応が鈍い
  • 体がふらつく・よろける・立てない
  • 体の震え・筋肉のぴくつき
  • 食欲低下・遊ばなくなる
  • 重度ではけいれん・意識がもうろうとする

受診の目安

緊急(夜間救急)— ぐったり・震え・けいれん・意識低下は超小型犬の幼犬で急変しうるため直ちに受診

年齢の傾向

生後〜3〜4か月齢(肝臓が成熟するまで)の幼犬に多い一過性のもの

なりやすいとされる犬種・猫種

詳しい解説

低血糖(幼若性・一過性)(Hypoglycemia)

血糖値が正常より下がりすぎた状態。ここでは超小型犬の幼犬に多い「幼若性(一過性)低血糖」を中心に扱う。生後間もない子犬は筋肉量が少なく、肝臓が未成熟でブドウ糖を蓄え・供給する力が弱いため、空腹・寒さ・ストレス・下痢などをきっかけに血糖が急に下がりやすい。生後3〜4か月ごろの肝臓の成熟に伴い起こりにくくなるが、発作が起きると短時間で悪化しうる。なお成犬・高齢犬の低血糖は、腫瘍・門脈体循環シャント・敗血症など別の基礎疾患が原因のことがあり、区別が必要。

好発品種

チワワヨークシャー・テリアマルチーズ・トイ・プードルポメラニアンなど、体が非常に小さい超小型犬(トイ犬種)の幼犬で多いと報告される(Fuchs ら 2024ほか)。これは特定の遺伝子異常というより、小さな体格・少ない筋肉量・未成熟な肝機能という生理的な要因による。

飼い主が気づける徴候

  • 急にぐったりして元気がない、呼びかけへの反応が鈍い
  • ふらつく・よろける・立ち上がれない
  • 体が震える、筋肉がぴくぴくする
  • 食欲がなく遊ばない、体が冷たい
  • 重度ではけいれん・意識がもうろうとする

受診目安・予防

超小型犬の幼犬でぐったり・震え・けいれん・意識低下がみられたら、短時間で悪化しうるため直ちに(夜間なら救急で)受診する。予防としては、空腹時間を長く空けずに少量をこまめに与える、体を冷やさない、下痢や寄生虫など体力を消耗する要因を早めに管理することが大切。低血糖を繰り返す場合は、基礎疾患の有無を含めて獣医師に相談する。(家庭での応急対応や治療は獣医師の指示に従う)

獣医師に相談するための質問リスト

そのまま診察に持って行けるように整理しました。答えは診察でしか決まりません。

  1. いま与えているフードは、低血糖(幼若性・一過性)と診断された今の状態に合っていますか?
  2. 食事の内容や与え方について、いま変えたほうがよい点はありますか?(種類・量・回数・水分の取り方)
  3. おやつやトッピングは続けてよいですか?避けたほうがよいものはありますか?
  4. 家で見ておくべきサインはどれですか?(気づいた変化: 元気がなくぐったりする・反応が鈍い/体がふらつく・よろける・立てない など)
  5. 次の受診や再検査はいつ頃がよいですか?その間に悪化を示すサインはどれですか?
  6. 今後の健診や定期検査で、確認しておくとよい項目はありますか?
  7. 食事以外に、家でできる工夫(環境・運動・体重)はありますか?

出典(2件)

  • 確認日 2026-07-11

    Fuchs K ら 2024, 総説(review), Frontiers in…

    PubMed (PMID 38756508)DOI 10.3389/fvets.2024.1345933

  • 確認日 2026-07-11

    MSD Veterinary Manual: Miscellaneous Liv…

    MSD Veterinary Manual: Miscellaneous Liver Diseases in Small Animals(トイ犬種の一過性絶食性低血糖に言及。merckvetmanual.com/digestive-system/hepatic-diseases-of-small-animals/miscellaneous-liver-diseases-in-small-animals、確認日2026-07-11)

このページは受診の判断を支える一般情報であり、診断や個別の助言ではありません。 症状や食事の方針は、かかりつけの獣医師の診察に基づいて決めてください。