犬猫小町(準備中)

脂漏症

Seborrhea 対象: 犬 分類: 皮膚 最終更新: 2026-07-11

食事との関係

皮膚のバリアや被毛の質に必須脂肪酸などの栄養が関与するとされ、基礎に食物アレルギーがある場合は除去食が関与しうる

家で気づけるサイン

  • フケが増える(乾性)/皮膚や被毛がべたつき脂っぽい(脂性)
  • 毛づやが悪くなり、毛穴に脂やフケが固まった付着物ができる
  • 独特の脂っぽいにおい(体臭が強くなる)
  • 二次的な感染を伴うとかゆみ・赤み・かさぶたが出る
  • 耳の中や皮膚のしわ・脇・内股など脂のたまりやすい部位に症状が出やすい

受診の目安

早めに受診(基礎疾患の特定が必要。かゆみ・赤み・強いにおいや脱毛を伴う場合は早めに)

年齢の傾向

原発性は若齢発症(多くは生後18〜24か月未満)で生涯続く傾向。二次性は基礎疾患の好発年齢に左右される

なりやすいとされる犬種・猫種

詳しい解説

脂漏症(Seborrhea)

皮膚の一番外側(表皮)や毛包の角化(皮膚が入れ替わる過程)が乱れ、フケが増えたり皮膚・被毛が脂っぽくべたついたりする状態。乾いてフケが目立つ「乾性脂漏(seborrhea sicca)」と、脂っぽくべたつく「脂性脂漏(seborrhea oleosa)」があり、両者が混在することもある。

脂漏症には2つのタイプがある。遺伝的な角化異常による「原発性脂漏症」はまれで、多くは基礎疾患(アレルギー・内分泌疾患・寄生虫など)に続発する「二次性脂漏症」だとされる(MSD)。つまり「フケや脂が多い」という見た目は結果であって、その裏に別の原因が隠れていることが多い、という点が飼い主に伝えるべき重要ポイント。

好発品種(根拠の別)

MSD Veterinary Manual が原発性脂漏症の好発品種として挙げるのは、アメリカン・コッカー・スパニエルイングリッシュ・スプリンガー・スパニエルバセット・ハウンドウエスト・ハイランド・ホワイト・テリアダックスフンド、ラブラドール/ゴールデン・レトリーバー。いずれも臨床・疫学的に原発性脂漏症の好発が知られる品種(品種好発)で、確立した単一の遺伝子検査があるわけではない。裏付けの取れない品種名は挙げていない。

なお二次性脂漏症は品種を問わず、基礎疾患をもつ犬に広く起こりうる。

飼い主が気づける徴候

  • フケが増える(乾性)、または皮膚・被毛が脂っぽくべたつく(脂性)
  • 毛づやが悪くなり、毛穴に脂やフケが固まった付着物(フォリキュラーキャスト)が付く
  • 脂っぽい独特のにおいがして体臭が強くなる
  • 二次的に細菌やマラセチア(酵母)の感染を伴うと、かゆみ・赤み・かさぶたが出る
  • 耳の中、皮膚のしわ、脇や内股など脂のたまりやすい部位に症状が出やすい

受診目安・予防

フケや脂っぽさ、体臭が続く場合は早めに受診し、背景に基礎疾患がないかを調べてもらうとよい。かゆみ・赤み・脱毛・強いにおいを伴う場合は二次感染や内分泌疾患が隠れていることもあるため、早めの受診が望ましい。

原発性は若齢(多くは生後2歳未満)で始まり生涯続く傾向があるのに対し、二次性は原因疾患の管理で改善が期待できるため、まずは原因の切り分けが重要になる。市販のシャンプーで表面だけ対処し続けると原因を見逃すことがあるので、症状が続く・繰り返す場合は動物病院に相談する。具体的な治療内容は獣医師の診察に委ねる(本項では扱わない)。

費用の目安

脂漏症にかかるお金は、症状の重さ・通う回数・住んでいる地域・その病院の料金設定で変わります。 ここに出すのは見積もりではなく、公表されている調査から拾った幅です。 自分の家の場合にいくらになるかは、かかりつけの病院で聞くのが確実です。

実際に支払われた金額から

対象何の金額か金額値の種類もとの表
全診療・シー・ズー134頭の記録1年間にかかった総額58,700円平均p.30 図表2-2-32(シー・ズー)
全診療・シー・ズー134頭の記録1年間にかかった総額27,555円まんなかの値p.30 図表2-2-32(シー・ズー)

出典: アニコム家庭どうぶつ白書2025

いつのデータか: もとの資料に、いつからいつまでを数えたかの記載がありません

読むときの注意: 保険に入っている家庭の記録です。窓口でその場で精算できるぶん受診しやすく、入っていない家庭より金額が高めに出ることがあります。契約できる年齢に上限があるため、高齢になってから迎えた子は含まれにくくなっています

この数字の読み方

金額はどれも過去の調査をまとめたもので、いまの料金や、目の前の子にかかる額とは違います。 税込みか税別かも調査によって扱いが違います。

病院ごとに料金は自由に決められるため、同じ処置でも差が出ます。 気になるときは、受診の前に電話で聞いても構いません。金額を先に確認するのは失礼なことではありません。

獣医師に相談するための質問リスト

そのまま診察に持って行けるように整理しました。答えは診察でしか決まりません。

  1. いま与えているフードは、脂漏症と診断された今の状態に合っていますか?
  2. 食事の内容や与え方について、いま変えたほうがよい点はありますか?(種類・量・回数・水分の取り方)
  3. おやつやトッピングは続けてよいですか?避けたほうがよいものはありますか?
  4. 家で見ておくべきサインはどれですか?(気づいた変化: フケが増える(乾性)/皮膚や被毛がべたつき脂っぽい(脂性)/毛づやが悪くなり、毛穴に脂やフケが固まった付着物ができる など)
  5. 次の受診や再検査はいつ頃がよいですか?その間に悪化を示すサインはどれですか?
  6. 今後の健診や定期検査で、確認しておくとよい項目はありますか?
  7. 食事以外に、家でできる工夫(環境・運動・体重)はありますか?

出典(2件)

このページは受診の判断を支える一般情報であり、診断や個別の助言ではありません。 症状や食事の方針は、かかりつけの獣医師の診察に基づいて決めてください。