犬猫小町(準備中)

亜鉛反応性皮膚症

Zinc-Responsive Dermatosis 対象: 犬 分類: 皮膚 最終更新: 2026-07-11

食事との関係

亜鉛の摂取・吸収と関連。Syndrome IIは食事性(給与内容の是正が管理の中心)。亜鉛の補給はサプリメント領域(→)

家で気づけるサイン

  • 目のまわり・口・あご・陰部など、皮膚と粘膜の境目のかさぶた・フケ・厚くなった皮膚(角化)
  • 肉球(足裏)の過角化・ひび割れ
  • 左右対称に出やすい赤み・脱毛・べたつき
  • 二次感染(マラセチア・細菌)による臭い・かゆみ
  • 発情・出産/授乳・強いストレス・消化器不調をきっかけに悪化することがある

受診の目安

早めに受診(慢性の皮膚症状。数週間で改善しない・繰り返す顔まわりのかさぶたは皮膚科的な相談を)

年齢の傾向

若〜成犬(家族性のSyndrome Iは1〜3歳で顕在化することが多い。Syndrome IIは急成長期の大型犬の子犬)

なりやすいとされる犬種・猫種

この病気に触れている図鑑のページ

1件の犬種・猫種のページが、気をつけたい病気としてこの病気を挙げています。 かかりやすさは個体差が大きく、ここに名前があることが「必ずなる」という意味ではありません。

詳しい解説

亜鉛反応性皮膚症(Zinc-Responsive Dermatosis)

亜鉛の不足(絶対的な不足、または吸収・利用の障害による相対的な不足)に関連して、皮膚の角化(ターンオーバー)がうまくいかなくなる皮膚疾患。大きく2つのタイプが知られる。ひとつは北方系(Arctic)犬種に見られる家族性のタイプ(Syndrome I)で、食事の亜鉛量は足りているのに腸からの亜鉛吸収がうまくいかないことが背景にあると考えられている。もうひとつは急成長期の大型犬の子犬に見られるタイプ(Syndrome II)で、亜鉛が不足した食事・植物性フィチン酸の多い食事・カルシウムなど他ミネラルの過剰添加が引き金になる(MSD/Merck Veterinary Manual、2026-07-11確認)。

顔まわり(特に目のまわり)のかさぶたが目立ちやすく、飼い主が「治りにくい皮膚炎」として気づくことが多い。二次的にマラセチアや細菌の感染を伴うと臭いやかゆみが強くなる。治療の詳細(亜鉛補給の可否・量)は獣医師の診断のもとで判断される領域であり、自己判断でのサプリ投与は避け、まず受診して原因を切り分けることが大切。

好発品種(根拠の別)

好発を裏づけるのは家族集積・症例集積(疫学的関連)であり、確立した遺伝子検査があるわけではない点に注意。

飼い主が気づける徴候

  • 目のまわり・口・あご・陰部など「皮膚と粘膜の境目」にできるかさぶた・フケ
  • 肉球(足裏)が厚く硬くなる・ひび割れる
  • 左右対称に出やすい赤み・脱毛・皮膚のべたつき
  • 二次感染による臭い・かゆみ
  • 発情・出産や授乳・強いストレス・消化器の不調のあとで悪化する

受診目安・予防

  • 早めに受診: 数週間続く・繰り返す顔まわりのかさぶたやフケは、皮膚科的な原因の切り分けが必要。市販の亜鉛サプリを自己判断で足す前に受診を。
  • 予防・早期発見: 遺伝子検査は確立していないため、フード・サプリの給与歴の記録が診断の助けになる。Syndrome II(食事性)は、成長期の大型犬に亜鉛が適切で他ミネラルを過剰添加しない食事を選ぶことが予防につながる。
  • 亜鉛の補給・食事の是正は獣医師の診断のもとで行う領域(→ food/supplements.md)。本ページは受診判断の支援であり、治療の指南ではない。

獣医師に相談するための質問リスト

そのまま診察に持って行けるように整理しました。答えは診察でしか決まりません。

  1. いま与えているフードは、亜鉛反応性皮膚症と診断された今の状態に合っていますか?
  2. 食事の内容や与え方について、いま変えたほうがよい点はありますか?(種類・量・回数・水分の取り方)
  3. おやつやトッピングは続けてよいですか?避けたほうがよいものはありますか?
  4. 家で見ておくべきサインはどれですか?(気づいた変化: 目のまわり・口・あご・陰部など、皮膚と粘膜の境目のかさぶた・フケ・厚くなった皮膚(角化)/肉球(足裏)の過角化・ひび割れ など)
  5. 次の受診や再検査はいつ頃がよいですか?その間に悪化を示すサインはどれですか?
  6. 今後の健診や定期検査で、確認しておくとよい項目はありますか?
  7. 食事以外に、家でできる工夫(環境・運動・体重)はありますか?

出典(2件)

このページは受診の判断を支える一般情報であり、診断や個別の助言ではありません。 症状や食事の方針は、かかりつけの獣医師の診察に基づいて決めてください。