実物の写真はJKC公式の犬種紹介や画像検索もあわせてご覧ください。
牧羊犬・牧畜犬 / 大型
ラフ・コリー
Rough Collie
羊や牛の群れをまとめ、見守る仕事をしてきた犬のグループです
体高 / JKC標準
56–61cm
- 体重
- 18–29.5kg 雄20.5-29.5 / 雌18.0-25.0(FCI No.156の標準値。JKCのラフ・コリーのページには載っていない一般値)
- 寿命の目安
- 12–14年 個体差があります
- 運動量
- 60–90分/日 頭脳系の刺激
- 被毛
- 二層構造 (ダブルコート)の長毛。まっすぐで量の多い上毛と、その下の密でやわらかい下毛。首まわりのたてがみと、胸のフリルのような飾り毛が目印です
公認毛色 セーブル・アンド・ホワイト・トライカラー・ブルーマール
この犬種の食事の要点
その日どれだけ動いたかに合わせて量を決めてください。胸が深い中〜大型犬なので、早食いをさせない、食後はしばらく静かに過ごす。
胃がねじれると命に関わります。年をとってきたら関節への配慮も。長い毛を保つために、皮膚と毛を支える栄養も見ておきましょう
- 早食い・食後の運動→胃がねじれる
- 運動量とごはんの量が合わず太る・やせる
- 年をとってからの体重増加で関節に負担
かかりやすい病気と、気づくサイン
この犬種で報告が多い病気です。必ずかかるわけではありません
右に「くわしく見る」がある病気は、食事との関係の解説ページがあります
胃拡張・胃捻転(GDV)
このほか、灰色コリー症候群(血液の細胞が周期的に減る病気)や、鼻すじが日光で荒れるコリーノーズなど、血統や毛色に関わるトラブルも知られています(いずれもこのサイトの疾患ページは未作成)。
遺伝子検査で調べられるものMDR1(ABCB1)遺伝子検査(薬が効きすぎる体質かを調べる)/コリーアイ症候群(CEA)の遺伝子検査/進行性網膜萎縮(PRA)関連の遺伝子検査/皮膚筋炎(DMS)のリスク検査 ※いずれも検査機関で受けられます・一般値。受けるかどうか、結果をどう暮らしに活かすかは、かかりつけの獣医師と相談して決めてください。
性格とケア
JKC・獣医学リファレンスの定性記述を
5段階に変換した目安。個体差があります
この犬種の性格とケアの要点
おだやかで人あたりがよく、賢くよく気がつく犬。気づいたことを声で知らせようとする子が多く、散歩や遊びをよく楽しむ傾向があります。
暮らしの中では、毛が生え替わる季節のほぼ毎日のブラッシング・毎日の運動の時間の確保・夏の暑さ対策に手をかける時間が長くなります。
難しさは中くらいで、毎日の運動量が多いこととよく声を出すことに見通しが立つかどうかが分かれ目になります。
- 毛が生え替わる季節のほぼ毎日のブラッシング
- 毎日の運動の時間の確保
- 夏の暑さ対策
気質
暮らしの負荷
- 運動のタイプ
- 走ること、追いかけること(羊を追ってきた名残です)。しつけの練習、においをさがす遊び、ドッグスポーツなど、頭を使う遊びも喜びます
- お手入れ
- 長い毛がたっぷりあるので、手入れはかなり大変です。ブラッシングは週3回以上、毛の生えかわる時期は毎日。とくに耳の後ろ、脚の飾り毛、おしりのまわりがもつれます
- トリミング
- 基本は不要(おしりまわりなどの部分カットは好みで。全身を刈り込むことはふつうしません)
解説
ラフ・コリー
沿革
スコットランドのハイランド地方で、何百年ものあいだ山や丘の牧羊作業をになってきた犬です。スコットランドの羊は顔と脚が黒く、羊を追う犬も黒い毛が主流でした。そこから「コリー」(アングロ・サクソン語で黒を意味する言葉)と呼ばれるようになります。1860年、ビクトリア女王がスコットランドを訪れた際に連れ帰ったことで一気に人気が出ました。1872年にセーブル・アンド・ホワイトの毛色が記録されると、この色が大衆に好まれ、人気は決定的なものになります(JKC沿革より要約)。短毛のスムース・コリーとは、毛以外の犬種標準を共有する姉妹犬種です。
一般外貌
JKC標準の一般外貌:「優美で落ち着いていて威厳があり、全体として完全なバランスのプロポーションである」。いちばんの特徴は、たっぷりした長い毛。首まわりにたてがみを、胸にフリルのような飾り毛をつくります。アーモンド形の目、くさび形の頭、途中から前に折れる耳。この組み合わせが上品な表情をつくります。公認されている毛色はセーブル・アンド・ホワイト、トライカラー、ブルーマール。鼻すじや頭に白い線(ブレーズ)が入っていてもよいとされます。
性格と暮らし
JKC標準の性格記述:「親しみやすい性質で、神経質であったり、攻撃的であったりしない」(出典: JKCラフ・コリーページ 2026-07-14確認)。 羊を追ってきた犬らしく賢く、教えたことをよくおぼえます。家では穏やかで、子どもとも相性がいい犬です。
感受性が高く、飼い主の様子をよく見ています。そのぶん、物音や来客にはよく吠えます。
体を動かすことと、頭を使うこと。この両方があれば落ち着きます。退屈すると、吠えたり、床の影を追いかけ回したりといった行動が出てきます。
ケアのポイント
この犬種でいちばん手がかかるのは毛です。ブラッシングは週3回以上、毛の生えかわる時期は毎日。耳の後ろ、脚の飾り毛、おしりのまわり。この3か所がとくにもつれます。全身を刈り込むことはせず、部分的な衛生カットにとどめるのがふつうです。
運動は1日60〜90分。それににおいをさがす遊びやしつけの練習を足すと、気持ちが落ち着きます。
そしてMDR1。薬が効きすぎる体質の話です。遺伝子検査の結果と、これまで使った薬を動物病院に伝えておいてください。この犬種の安全に直結します。
厚い毛のせいで、夏は体に熱がこもります。暑さ対策も忘れずに。
このページは犬種の一般的な傾向をまとめたもので、個体差があります。 健康や食事について判断が必要なときは、かかりつけの獣医師の診察に基づいて決めてください。