進行性網膜萎縮
Progressive Retinal Atrophy (PRA) 対象: 犬・猫 分類: 眼 最終更新: 2026-07-11
食事との関係
食事やサプリメントで進行を止められるという科学的根拠は確立していない
家で気づけるサイン
- 暗い場所での見えにくさ(夜盲)から始まる
- 薄暗い部屋・夜の散歩でぶつかる、段差を踏み外す
- 目が青緑色に強く光って見える(タペタム反射の亢進)
- 瞳孔が開き気味になる
- しだいに明るい場所でも見えにくくなる
受診の目安
早めに受診(急性ではないが進行性)。夜間や薄暗い場所での見えにくさに気づいたら眼科検診を
年齢の傾向
遺伝型により異なる。多くの常染色体劣性型で3〜5歳ごろに進行、早発型は幼齢から
なりやすいとされる犬種・猫種
この病気に触れている図鑑のページ
67件の犬種・猫種のページが、気をつけたい病気としてこの病気を挙げています。 かかりやすさは個体差が大きく、ここに名前があることが「必ずなる」という意味ではありません。
犬種
アイリッシュ・セター・アイリッシュ・ソフトコーテッド・ウィートン・テリア・アイリッシュ・レッド・アンド・ホワイト・セター・アメリカン・アキタ・イタリアン・グレーハウンド・イングリッシュ・コッカー・スパニエル・イングリッシュ・スプリンガー・スパニエル・ウェルシュ・コーギー・カーディガン・エアデール・テリア・オーストラリアン・キャトル・ドッグ・オーストラリアン・ケルピー・オーストラリアン・シェパード・オールド・イングリッシュ・シープドッグ・カーリーコーテッド・レトリーバー・ゴードン・セター・コトン・ド・テュレアール・サールロース・ウルフドッグ・サモエド・シーリハム・テリア・シェットランド・シープドッグ・ジャーマン・スピッツ・スカペンドゥース・スタンダード・シュナウザー・スパニッシュ・ウォーター・ドッグ・スムース・コリー・スモール・ミュンスターレンダー・スルーギ・チェサピーク・ベイ・レトリーバー・チェスキー・テリア・チベタン・スパニエル・チベタン・テリア・チャイニーズ・クレステッド・ドッグ・トイ・マンチェスター・テリア・ノヴァ・スコシア・ダック・トーリング・レトリーバー・ノルウェジアン・エルクハウンド・グレー・バセンジー・ハバニーズ・ビアデッド・コリー・ビーグル・ピレニアン・シープドッグ・フィールド・スパニエル・フィニッシュ・ラップフンド・プーリー・ベルジアン・シェパード・ドッグ・ボースロン・ポーチュギーズ・ウォーター・ドッグ・ポリッシュ・ローランド・シープドッグ・ボルゾイ・ボロニーズ・マスティフ・ミニチュア・アメリカン・シェパード・ラゴット・ロマニョーロ・ラサ・アプソ・ラフ・コリー・ラポニアン・ハーダー・ローシェン・ロシアン・トイ
詳しい解説
進行性網膜萎縮(Progressive Retinal Atrophy, PRA)
進行性網膜萎縮は、目の奥で光を受け取る細胞(光受容体)が徐々に変性し、視力が少しずつ失われていく遺伝性の網膜疾患群の総称です。多くの型でまず暗い場所を担う杆体(ロッド)が障害されるため、夜盲(暗い所での見えにくさ)から始まり、数か月〜数年かけて昼間の視力も失われていきます。痛みを伴わず進行するため気づきが遅れやすい一方、犬種によっては発症前に遺伝子検査で判定できることが大きな特徴です。
犬では常染色体劣性・優性・X連鎖など複数の遺伝様式があり、原因遺伝子は犬種ごとに異なります(prcd・CNGB1・RPGRIP1・RPGR 等)。猫では犬より稀ですが、アビシニアン・ソマリ・ペルシャ等で rdAc(CEP290)型が知られ、遺伝子検査が利用できます。本KBの猫種で古典的な好発品種にあたるものはありません。
好発品種(根拠の別を明記)
- プードル(トイ/ミニチュア)・アメリカン・コッカー・スパニエル・ラブラドール・レトリバー — prcd 型の遺伝子検査あり。
- パピヨン — CNGB1 型の遺伝子検査あり。
- ダックスフンド — ミニチュア・ロングヘアードで cord1(RPGRIP1)型の遺伝子検査あり。
- シベリアン・ハスキー — X連鎖(RPGR)型の遺伝子検査あり。
- 秋田 — MSD が3〜5歳発症の品種として記載(疫学的関連)。
- (猫)アビシニアン/ソマリ/ペルシャ等 — rdAc(CEP290)型の遺伝子検査あり(犬に比べ発生は稀)。
飼い主が気づける徴候
- 夜や薄暗い場所での見えにくさ(夜盲)— 最初に現れやすい
- 夕方・夜の散歩や暗い室内でぶつかる、段差を踏み外す
- 目が青緑色に強く光って見える(暗い所で反射が目立つ)
- 瞳孔が開き気味になる
- しだいに明るい場所でも慎重な動きになり、視力低下が進む
受診目安・予防
獣医師に相談するための質問リスト
そのまま診察に持って行けるように整理しました。答えは診察でしか決まりません。
- いま与えているフードは、進行性網膜萎縮と診断された今の状態に合っていますか?
- 食事の内容や与え方について、いま変えたほうがよい点はありますか?(種類・量・回数・水分の取り方)
- おやつやトッピングは続けてよいですか?避けたほうがよいものはありますか?
- 家で見ておくべきサインはどれですか?(気づいた変化: 暗い場所での見えにくさ(夜盲)から始まる/薄暗い部屋・夜の散歩でぶつかる、段差を踏み外す など)
- 次の受診や再検査はいつ頃がよいですか?その間に悪化を示すサインはどれですか?
- 今後の健診や定期検査で、確認しておくとよい項目はありますか?
- 食事以外に、家でできる工夫(環境・運動・体重)はありますか?
出典(2件)
このページは受診の判断を支える一般情報であり、診断や個別の助言ではありません。 症状や食事の方針は、かかりつけの獣医師の診察に基づいて決めてください。