猫喘息
Feline Asthma (Feline Bronchial Asthma / Lower Airway Disease) 対象: 猫 分類: 呼吸器 最終更新: 2026-07-11
食事との関係
家で気づけるサイン
- 発作的な咳(頭を低くして「ヒュッ」と咳き込む、毛玉を吐く仕草に似る)
- ゼーゼー・ヒューヒューという呼吸(喘鳴)
- 安静時の呼吸が速い・浅い(呼吸数の増加)
- 運動や興奮ですぐ呼吸が苦しくなる、動きたがらない
- 口を開けて呼吸する(開口呼吸)※重い発作のサイン
受診の目安
緊急(夜間救急)— 開口呼吸・呼吸困難・舌や歯ぐきが青紫は救急。慢性の咳・喘鳴は早めに受診
年齢の傾向
若齢〜中年齢での発症が多い(幅広い年齢で起こりうる)
なりやすいとされる犬種・猫種
- シャム(疫学的関連)
- ヒマラヤン(疫学的関連)
- ※品種好発は限られ、若齢猫・アレルゲン曝露など環境要因が主。特定KB内品種の強い好発なし
この病気に触れている図鑑のページ
5件の犬種・猫種のページが、気をつけたい病気としてこの病気を挙げています。 かかりやすさは個体差が大きく、ここに名前があることが「必ずなる」という意味ではありません。
詳しい解説
猫喘息(Feline Asthma / Feline Bronchial Asthma)
猫喘息は、気道(特に細い気管支)にアレルギー性の慢性炎症が起こり、気道が過敏になって狭くなる病気です。人の喘息に似た仕組みで、気道の過敏性・気流の閉塞・好酸球性の炎症が特徴とされます。ハウスダストや花粉、タバコ煙、香料、カビ、猫砂の粉塵といった環境中のアレルゲン・刺激物が発作の引き金になると考えられており、品種そのものより環境要因の比重が大きい疾患です。発作時は気道が急に狭くなるため、軽い咳から命に関わる呼吸困難まで幅があります。
好発の背景
- シャム・ヒマラヤン — MSD が「若齢猫およびシャム・ヒマラヤンが最も罹患しやすい」と記載(疫学的関連)。ギリシャの後ろ向き研究でも下部気道疾患22例中シャムが55%を占め有意に過剰代表と報告されています(Adamama-Moraitou 2004)。
- ただし猫喘息はアレルゲン曝露などの環境要因が主で、品種好発は限定的です。特定のKB内品種に強い好発は知られていません。どの猫でも起こりえます。
飼い主が気づける徴候
- 発作的に咳き込む(頭とからだを低くして「ヒュッ」と咳をする。毛玉を吐こうとする仕草と間違われやすい)
- ゼーゼー・ヒューヒューという呼吸音(喘鳴)
- 安静時・睡眠時の呼吸が速い、浅い
- 遊びや興奮のあとにすぐ息が上がる、動きたがらない
- 口を開けて呼吸する(開口呼吸)※重い発作のサイン
- 舌や歯ぐきが青白い・青紫(酸素不足のサイン)
受診目安・予防
- 開口呼吸・呼吸困難・舌や歯ぐきが青紫のときは緊急。夜間でも救急対応のできる病院へ。
- 咳や喘鳴がくり返す・長引くときは、無症状の日でも早めに受診して胸部X線などで評価を。
- 予防・悪化防止には、発作の誘因となる環境刺激(タバコ煙・香料・花粉・カビ・ホコリ・粉塵の多い猫砂)を減らすことが役立つとされます。
- 肥満は呼吸器への負担になるため、適正体重の維持が望ましいとされます。
- 本ページは受診判断の支援を目的とし、治療の選択は担当獣医師の診察に基づきます。
獣医師に相談するための質問リスト
そのまま診察に持って行けるように整理しました。答えは診察でしか決まりません。
- いま与えているフードは、猫喘息と診断された今の状態に合っていますか?
- 食事の内容や与え方について、いま変えたほうがよい点はありますか?(種類・量・回数・水分の取り方)
- おやつやトッピングは続けてよいですか?避けたほうがよいものはありますか?
- 家で見ておくべきサインはどれですか?(気づいた変化: 発作的な咳(頭を低くして「ヒュッ」と咳き込む、毛玉を吐く仕草に似る)/ゼーゼー・ヒューヒューという呼吸(喘鳴) など)
- 次の受診や再検査はいつ頃がよいですか?その間に悪化を示すサインはどれですか?
- 今後の健診や定期検査で、確認しておくとよい項目はありますか?
- 食事以外に、家でできる工夫(環境・運動・体重)はありますか?
出典(2件)
- 業界標準確認日 2026-07-11
Feline Bronchial Asthma
若齢猫およびシャム・ヒマラヤンが最も発症しやすいと記載。環境アレルゲン(タバコ煙・香料・花粉・カビ・ホコリ)の回避が管理上重要と明記
- 査読論文確認日 2026-07-11
Adamama-Moraitou KK, Patsikas MN, Koutin…
猫の下部気道疾患22例中シャムが55%を占め有意に過剰代表と報告
このページは受診の判断を支える一般情報であり、診断や個別の助言ではありません。 症状や食事の方針は、かかりつけの獣医師の診察に基づいて決めてください。