犬猫小町(準備中)

乾性角結膜炎(ドライアイ)

Keratoconjunctivitis Sicca (KCS) 対象: 犬 分類: 眼 最終更新: 2026-07-11

食事との関係

特になし(食事が直接の原因・治療対象となる疾患ではない)

家で気づけるサイン

  • 粘り気のある黄緑色の目やにが増える
  • 目の表面が乾いて艶がない・くもって見える
  • 目の充血・しょぼつき(まぶしそうに細める)
  • 目を前足でこする・顔をこすりつける
  • 慢性化すると角膜に色素沈着(黒ずみ)や血管が伸びる

受診の目安

早めに受診(黄緑の目やに・しょぼつきが続く場合は当日受診。角膜潰瘍を併発しやすい)

年齢の傾向

中年齢以降に多い(どの年齢でも発症しうる)

なりやすいとされる犬種・猫種

この病気に触れている図鑑のページ

7件の犬種・猫種のページが、気をつけたい病気としてこの病気を挙げています。 かかりやすさは個体差が大きく、ここに名前があることが「必ずなる」という意味ではありません。

詳しい解説

乾性角結膜炎(ドライアイ)(Keratoconjunctivitis Sicca (KCS))

涙の水分(水層)が十分に作られなくなり、目の表面(角膜・結膜)が乾いて慢性的な炎症を起こす病気。原因として最も多いのは、涙を作る涙腺への免疫介在性の炎症とされる(Cornell)。乾燥した角膜は傷つきやすく、角膜潰瘍を併発しやすい点が飼い主に伝えるべき重要ポイント。中年齢以降の発症が多いが、どの年齢でも起こりうる。

「目やにが多い犬」として見過ごされがちだが、ネバついた黄緑色の目やにが慢性的に続く場合はドライアイのサインのことがある。

好発品種(根拠の別)

Cornell 大学(Riney Canine Health Center)が好発品種として明示するのは、アメリカン・コッカー・スパニエル、イングリッシュ・ブルドッグラサ・アプソウエスト・ハイランド・ホワイト・テリアキャバリア・キング・チャールズ・スパニエルシー・ズーパグ。いずれも臨床・疫学的に好発が知られる品種で(疫学的関連)、確立した遺伝子検査があるわけではない。短頭種・眼が大きく突出しやすい品種で相対的に多い傾向が知られる。裏付けの取れない品種名は挙げていない。

飼い主が気づける徴候

  • 粘り気のある黄緑色の目やにが増える(乾いた角膜に多い特徴)
  • 目の表面の艶がなく、乾いて見える・くもって見える
  • 充血、まぶしそうに目を細める(しょぼつき)
  • 前足で目をこする、床や家具に顔をこすりつける
  • 慢性化すると角膜が黒ずむ(色素沈着)・角膜に血管が伸びてくる

受診目安・予防

黄緑色の目やにやしょぼつきが続く場合は早めに受診し、痛みが強そう・急に悪化した場合は角膜潰瘍の併発を考えて当日受診が望ましい。診断・重症度の評価はシルマー涙液試験(涙量測定)など専門の検査で行うため、自己判断で市販の目薬を続けず受診する。好発品種は、他の眼疾患の健診に合わせて涙量を測っておくと早期発見につながる。具体的な治療内容は獣医師の診察に委ねる(本項では扱わない)。

費用の目安

乾性角結膜炎(ドライアイ)にかかるお金は、症状の重さ・通う回数・住んでいる地域・その病院の料金設定で変わります。 ここに出すのは見積もりではなく、公表されている調査から拾った幅です。 自分の家の場合にいくらになるかは、かかりつけの病院で聞くのが確実です。

動物病院の料金表から(項目ごと)

項目金額この検査・処置を行っていない病院もとの表
シルマー試験犬猫共通1,500円11.6%p.72(PDF p.77)

「この検査・処置を行っていない病院」の欄は、そう答えた病院の割合です。数字が大きい項目は、 かかりつけでは対応しておらず、紹介先の病院に移ることがあります。

出典: 日本獣医師会 家庭飼育動物(犬・猫)の診療料金実態調査 調査結果(令和5年9月)

いつのデータか: 2021年8月から10月にかけて動物病院に行ったアンケートで、そのときの料金設定です

読むときの注意: 回答した病院の自己申告です。獣医師の団体が料金の基準を決めることは法律で禁じられているため、全国共通の定価はありません。回答した病院の96.3%はふだんの診察を担う病院なので、紹介先の専門病院の料金とはずれることがあります

この数字の読み方

金額はどれも過去の調査をまとめたもので、いまの料金や、目の前の子にかかる額とは違います。 税込みか税別かも調査によって扱いが違います。

病院ごとに料金は自由に決められるため、同じ処置でも差が出ます。 気になるときは、受診の前に電話で聞いても構いません。金額を先に確認するのは失礼なことではありません。

獣医師に相談するための質問リスト

そのまま診察に持って行けるように整理しました。答えは診察でしか決まりません。

  1. いま与えているフードは、乾性角結膜炎(ドライアイ)と診断された今の状態に合っていますか?
  2. 食事の内容や与え方について、いま変えたほうがよい点はありますか?(種類・量・回数・水分の取り方)
  3. おやつやトッピングは続けてよいですか?避けたほうがよいものはありますか?
  4. 家で見ておくべきサインはどれですか?(気づいた変化: 粘り気のある黄緑色の目やにが増える/目の表面が乾いて艶がない・くもって見える など)
  5. 次の受診や再検査はいつ頃がよいですか?その間に悪化を示すサインはどれですか?
  6. 今後の健診や定期検査で、確認しておくとよい項目はありますか?
  7. 食事以外に、家でできる工夫(環境・運動・体重)はありますか?

出典(2件)

  • Keratoconjunctivitis sicca (KCS) in dogs

    出典サイト

  • Disorders of the Cornea in Dogs / Keratoconjunctivitis Sicca

このページは受診の判断を支える一般情報であり、診断や個別の助言ではありません。 症状や食事の方針は、かかりつけの獣医師の診察に基づいて決めてください。