犬猫小町(準備中)

副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)

Hyperadrenocorticism (Cushing's) 対象: 犬 分類: 内分泌 最終更新: 2026-07-11

食事との関係

直接の療法食対象ではないが、併発しやすい高脂血症膵炎で食事管理が関わることがある

家で気づけるサイン

  • 水をたくさん飲む・尿量や排尿回数が増える
  • 食欲が異常に増す
  • おなかが膨れて垂れ下がる(ポットベリー)
  • 左右対称の脱毛・皮膚が薄くなる
  • よく息をハアハアさせる(パンティング)・筋力の低下

受診の目安

早めに受診(多飲多尿など気づいたら血液・尿検査で相談)

年齢の傾向

中〜高齢(概ね7〜12歳)に多い

なりやすいとされる犬種・猫種

この病気に触れている図鑑のページ

3件の犬種・猫種のページが、気をつけたい病気としてこの病気を挙げています。 かかりやすさは個体差が大きく、ここに名前があることが「必ずなる」という意味ではありません。

詳しい解説

副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)(Hyperadrenocorticism (Cushing's))

副腎皮質ホルモン(コルチゾール)が慢性的に過剰になる内分泌疾患。多く(約8割)は脳下垂体の腫瘍によりホルモン分泌が過剰になる「下垂体性」で、残りは副腎自体の腫瘍による「副腎性」とされる。中高齢で多く、多飲多尿・食欲増進・腹部膨満などがゆっくり進む。徴候が老化と紛らわしいが、血液・尿検査で評価できる。

好発品種

MSD Veterinary Manual は、プードルダックスフンドボストン・テリアビーグルボクサー・ウェスト・ハイランド・ホワイト・テリアなどで多いとする。一般に小型犬では下垂体性、大型犬(グレート・デーン等)では副腎性が相対的に多い傾向が知られる。いずれも「その犬種で多い」という疫学的関連のレベルで、確定的な遺伝子検査が一般化しているわけではない。

飼い主が気づける徴候

  • 水を飲む量・尿の量や回数が明らかに増えた
  • 食欲が異常に強くなった、盗み食いが増えた
  • おなかがぽっこり膨れて垂れてきた
  • 左右対称に毛が薄くなる・抜ける、皮膚が薄くなり黒ずむ
  • じっとしていてもハアハア息が荒い、後肢の筋力が落ちてきた

受診目安・予防

多飲多尿や腹部膨満に気づいたら早めに動物病院へ相談する。診断は血液・尿検査やホルモン検査で行う。1日の飲水量(計量)や排尿回数を記録しておくと、受診時の判断に役立つ。中高齢では定期健診で早期に気づける。(具体的な治療内容は獣医師の判断による)

費用の目安

副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)にかかるお金は、症状の重さ・通う回数・住んでいる地域・その病院の料金設定で変わります。 ここに出すのは見積もりではなく、公表されている調査から拾った幅です。 自分の家の場合にいくらになるかは、かかりつけの病院で聞くのが確実です。

実際に支払われた金額から

対象何の金額か金額値の種類もとの表
全診療・ミニチュア・ダックスフンド1年間にかかった総額158,820円平均p.24 図表2-2-14
全診療・ミニチュア・ダックスフンド1年間にかかった総額142,296円まんなかの値p.24 図表2-2-14

出典: アニコム家庭どうぶつ白書2025

いつのデータか: もとの資料に、いつからいつまでを数えたかの記載がありません

読むときの注意: 保険に入っている家庭の記録です。窓口でその場で精算できるぶん受診しやすく、入っていない家庭より金額が高めに出ることがあります。契約できる年齢に上限があるため、高齢になってから迎えた子は含まれにくくなっています

動物病院の料金表から(項目ごと)

項目金額この検査・処置を行っていない病院もとの表
ACTH刺激試験犬猫共通11,250円10.9%p.71(PDF p.76)

「この検査・処置を行っていない病院」の欄は、そう答えた病院の割合です。数字が大きい項目は、 かかりつけでは対応しておらず、紹介先の病院に移ることがあります。

出典: 日本獣医師会 家庭飼育動物(犬・猫)の診療料金実態調査 調査結果(令和5年9月)

いつのデータか: 2021年8月から10月にかけて動物病院に行ったアンケートで、そのときの料金設定です

読むときの注意: 回答した病院の自己申告です。獣医師の団体が料金の基準を決めることは法律で禁じられているため、全国共通の定価はありません。回答した病院の96.3%はふだんの診察を担う病院なので、紹介先の専門病院の料金とはずれることがあります

この数字の読み方

金額はどれも過去の調査をまとめたもので、いまの料金や、目の前の子にかかる額とは違います。 税込みか税別かも調査によって扱いが違います。

病院ごとに料金は自由に決められるため、同じ処置でも差が出ます。 気になるときは、受診の前に電話で聞いても構いません。金額を先に確認するのは失礼なことではありません。

獣医師に相談するための質問リスト

そのまま診察に持って行けるように整理しました。答えは診察でしか決まりません。

  1. いま与えているフードは、副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)と診断された今の状態に合っていますか?
  2. 食事の内容や与え方について、いま変えたほうがよい点はありますか?(種類・量・回数・水分の取り方)
  3. おやつやトッピングは続けてよいですか?避けたほうがよいものはありますか?
  4. 家で見ておくべきサインはどれですか?(気づいた変化: 水をたくさん飲む・尿量や排尿回数が増える/食欲が異常に増す など)
  5. 次の受診や再検査はいつ頃がよいですか?その間に悪化を示すサインはどれですか?
  6. 今後の健診や定期検査で、確認しておくとよい項目はありますか?
  7. 食事以外に、家でできる工夫(環境・運動・体重)はありますか?

出典(1件)

  • 確認日 2026-07-11

    MSD Veterinary Manual: Cushing Syndrome …

    MSD Veterinary Manual: Cushing Syndrome (Hyperadrenocorticism) in Animals(msdvetmanual.com/endocrine-system/the-adrenal-glands/cushing-syndrome-hyperadrenocorticism-in-animals、確認日2026-07-11)

このページは受診の判断を支える一般情報であり、診断や個別の助言ではありません。 症状や食事の方針は、かかりつけの獣医師の診察に基づいて決めてください。