犬猫小町(準備中)

第三眼瞼腺脱出(チェリーアイ)

Cherry Eye 対象: 犬 分類: 眼 最終更新: 2026-07-11

食事との関係

特になし(食事が直接の原因・治療対象となる疾患ではない)

家で気づけるサイン

  • 目頭(内側)に赤いふくらみ(さくらんぼ状)が飛び出す
  • 片目または両目に、涙・目やにが増える
  • 気にして前足でこする・しょぼつく
  • 出たり引っ込んだりを繰り返すことがある

受診の目安

早めに受診(数日以内に。露出した腺が乾き・炎症を起こす前に。放置は将来のドライアイ素因になりうる)

年齢の傾向

1歳未満の若齢に多い(英国データの初診中央値は生後約0.63歳)

なりやすいとされる犬種・猫種

この病気に触れている図鑑のページ

9件の犬種・猫種のページが、気をつけたい病気としてこの病気を挙げています。 かかりやすさは個体差が大きく、ここに名前があることが「必ずなる」という意味ではありません。

詳しい解説

第三眼瞼腺脱出(チェリーアイ)(Cherry Eye)

犬の目頭にある「第三眼瞼(瞬膜)」の内側の涙腺が、本来の位置から飛び出して赤いふくらみとして見える状態。さくらんぼのように見えることからこの通称で呼ばれる。若齢の犬と特定の品種に多く(MSD)、腺を支える組織の緩みが背景と考えられている。第三眼瞼腺は涙の産生を担う重要な腺で、露出したまま放置すると乾いて炎症を起こし、将来の乾性角結膜炎(ドライアイ)の素因になりうるため、温存する方針が基本とされる。

好発品種(根拠の別)

英国 VetCompass の大規模研究(O'Neill 2022, PMID 35081121)では、ナポリタン・マスティフ(オッズ比34.26)、イングリッシュ・ブルドッグ(24.08)、カネ・コルソ(14.66)、ラサ・アプソ(12.37)、アメリカン・コッカー・スパニエル(11.57)が高リスクで、短頭種は中頭種の6.71倍と報告された(疫学的関連)。MSDはビーグルボストン・テリア、ブルドッグ、コッカー・スパニエル、ラサ・アプソ、ペキニーズを好発品種として挙げる。フレンチ・ブルドッグなど他の短頭種でも見られる(短頭種関連)。強い品種素因があるが、単一遺伝子検査で判定する疾患ではない。

飼い主が気づける徴候

  • 目頭(内側の角)に、赤いさくらんぼ状のふくらみが飛び出す(最も分かりやすいサイン)
  • 涙・目やにが増える
  • 気にして前足でこすったり、目をしょぼつかせる
  • 出たり引っ込んだりを繰り返すことがある(初期)

受診目安・予防

赤いふくらみに気づいたら早めに受診する(目安として数日以内)。露出した腺は乾いて炎症を起こしやすく、時間が経つほど負担がかかるため、様子見を長引かせない。指で押し戻すと傷つけたり感染させたりする恐れがあるので行わない。若齢の好発品種は目頭を日ごろ観察し、片目に出た場合はもう片目も注意する。処置の方法(腺を温存して戻すか等)は獣医師の判断に委ねる。

費用の目安

第三眼瞼腺脱出(チェリーアイ)にかかるお金は、症状の重さ・通う回数・住んでいる地域・その病院の料金設定で変わります。 ここに出すのは見積もりではなく、公表されている調査から拾った幅です。 自分の家の場合にいくらになるかは、かかりつけの病院で聞くのが確実です。

動物病院の料金表から(項目ごと)

項目金額この検査・処置を行っていない病院もとの表
チェリーアイ整復術犬猫共通22,500円15.3%p.49(PDF p.54)

「この検査・処置を行っていない病院」の欄は、そう答えた病院の割合です。数字が大きい項目は、 かかりつけでは対応しておらず、紹介先の病院に移ることがあります。

出典: 日本獣医師会 家庭飼育動物(犬・猫)の診療料金実態調査 調査結果(令和5年9月)

いつのデータか: 2021年8月から10月にかけて動物病院に行ったアンケートで、そのときの料金設定です

読むときの注意: 回答した病院の自己申告です。獣医師の団体が料金の基準を決めることは法律で禁じられているため、全国共通の定価はありません。回答した病院の96.3%はふだんの診察を担う病院なので、紹介先の専門病院の料金とはずれることがあります

この数字の読み方

金額はどれも過去の調査をまとめたもので、いまの料金や、目の前の子にかかる額とは違います。 税込みか税別かも調査によって扱いが違います。

病院ごとに料金は自由に決められるため、同じ処置でも差が出ます。 気になるときは、受診の前に電話で聞いても構いません。金額を先に確認するのは失礼なことではありません。

獣医師に相談するための質問リスト

そのまま診察に持って行けるように整理しました。答えは診察でしか決まりません。

  1. いま与えているフードは、第三眼瞼腺脱出(チェリーアイ)と診断された今の状態に合っていますか?
  2. 食事の内容や与え方について、いま変えたほうがよい点はありますか?(種類・量・回数・水分の取り方)
  3. おやつやトッピングは続けてよいですか?避けたほうがよいものはありますか?
  4. 家で見ておくべきサインはどれですか?(気づいた変化: 目頭(内側)に赤いふくらみ(さくらんぼ状)が飛び出す/片目または両目に、涙・目やにが増える など)
  5. 次の受診や再検査はいつ頃がよいですか?その間に悪化を示すサインはどれですか?
  6. 今後の健診や定期検査で、確認しておくとよい項目はありますか?
  7. 食事以外に、家でできる工夫(環境・運動・体重)はありますか?

出典(2件)

このページは受診の判断を支える一般情報であり、診断や個別の助言ではありません。 症状や食事の方針は、かかりつけの獣医師の診察に基づいて決めてください。